第4話 ✨👩‍❤️‍💋‍👨✨✨💕

 どれくらい待っただろうか。

 照明もテレビも消し、ベッドサイドのナイトライトだけをともしておいた。



 ぼんやりとした薄明かりの中、ようやく麻衣子が寝室へ入ってきた。

 ほのかにシャンプーの匂いが漂ってくる。



「……」

 ボクは目蓋まぶたをとじて、横を向き寝たふりをしていた。


「ねえェ、あなた!! 寝ちゃったの」

 ゆっくりと彼女がベッドへ入ってくる。

 やがて衣擦れの音がしてベッドがきしんだ。


 風呂上がりなので触れ合う肌が温かい。

 


「ううゥン……、起きてるよ」目を瞑ったまま、小さく首を横に振った。 

 ドキドキして眠れるワケがない。


 こんなに緊張するのは彼女と初めて結ばれた時以来だ。


 いや、あの時よりも遥かに緊張しているかもしれない。

 なにしろ彼女の見た目はマイマイなのだ。



「ねえェ……、明日も出かけるけど良いかしら」


「えェ、明日も」


「そ、明日は緑のたぬきを食べてて!!」


「別に……、それは構わないけど、まさかこれ以上、キレイになるなよな!!」



「え……、キレイにッて」


「今のままの麻衣子が最高さ!!」

 ボクは彼女を抱き寄せた。


 ゆっくりと唇を重ねていく。

 まるで初めてキスをするようだ。







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