第31話 第四章 決着

 邪神が唖然とした顔で俺を見ている。

 あれだけ威力があった魔法だから、それだけ自信があったのだろう。

 だけど、邪神が封印された本があることが分かっていて、対策していないと思ったのだろうか。

 

「小僧、どうやった……」


「俺のスキル[破魔術]と[魔法消去マジッククリア]、

[刀剣術]が進化した[剣聖]と[武器術]を合成した結果生まれたユニークスキル[破邪の剣]、

 それをさらに[虹魔武闘術]を合成させた結果生まれたユニークスキル[闘神]の力だ」


「は? 何を言っているんだ、スキルを合成だと、出来る訳がない。

 それに[闘神]だと、神とついたスキルを人間が、あり得ない。

 生命体からの信仰も受け取らず、神にならずに神のスキルを取得しただと

 ……ふざけるな!」


 突然、魔法を打ってきた。

 当たれば死ぬのに、なぜか全く怖くなかった。

 全ての感情を消し去り、ただひたすら深く集中していく…………。


 さっきの感覚を思い出す。


 ――魔法を、切る。


 魔法の核、魔法を魔法として成立させる中心、そこを切る。


 ヒュン


 剣を振り下ろした。

 すると、魔法はただの魔力となって、消えていった。

 俺は、足を前に進める。


「そんな、来るな、来るな来るな来るな来るな来るな来るな!!!」

 

 進む、切る、進む、切る、その繰り返し、そしてそこにたどり着いた。

 俺が向かった先はミアがいる所ではない。


 ミアを切っても邪神は消えないし、ミアはもちろん死ぬ。

 だから、俺が来たのは封印の書があるところだ。


「やめろ、やめろぉぉぉぉぉ!!」


邪神が必死に魔法を放ってくるが、全て切り裂く。

そして、剣を構え封印の書に、振り下ろした。


「ギャァァァァァァァァァァァァ!!!」

『ギャァァァァァァァァァァァァ!!!』


封印の書と邪神が同時に悲鳴を上げる。


『ギャァァァ…………』


そして、一刀両断した封印の書が、灰になって消えていった。


バタンッ


そして同時にミアが倒れる。


【経験値を獲得しました、Lvが99に上がりました。職業剣聖のLvが99に上がりました。

称号神殺し《亜神》《剣聖》《人類の限界》《闘神》を獲得しました】


それの声を聞いて、俺は戦いが終わったと実感した。













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