第20話 第三章 逃走②
【職業を破魔者に変更しました。
スキル[破魔術]のLvが2に上がりました。
[邪悪特効]を取得しました】
バンッ!!
「急に壁なんか作ってどうしたんだ? 逃げようとしたのかと思ったが、そうじゃないようだし……」
男が、不思議そうなしながら聞いてくる。
「そうか、逃げればよかったのか」
「ふっ、もうお前は終わりだ。
お前もなんかやってたみたいだが、こっちもその時間を使わせてもらった。
……いくぞ[眷属化]」
すると、男の体が膨れ上がり、圧縮された。
その姿は、黒い翼、ネジ曲がった角、黒くなった肌。
悪魔のような姿をしていた。
[眷属化]、その存在は広がっているものの、実際に持っている人は世界で数人と言われている。
神、もしくはそれと同等の力を持った存在が、自分より弱い存在に与えるスキル。
効果は、主従関係になる代わりに力の一部を分け与えるスキルだ。
このスキルは、強い存在が損をするため、使うものは少ない。
「ははは、ハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハ!!?!?!」
男、いや悪魔は狂ったように笑っている。
「ギャャヤャャワ!!」
そして、突然襲いかかってきた。
スキルも、武器も使わず、ただただ単純な力で俺を殺そうとしてきた。
「くっ、早い!」
そのままの身体能力だったら避けるのは簡単だっただろう。
だけど、これだけ大変身して、そのままな訳がなかった。
「ガハッ」
俺は気づいたら腹を殴られていた。
すかさず剣で切り返す。
「くらえぇ!!」
ジュワァァ
剣で切ったとは思えない音がした。
恐らく新しく得た[邪悪特効]の力だろう。
「グギャァァァァァ!!」
よし、行けたーーー
「グギャァァァァ[混ォ沌拳ェ波ァ!]」
「え、」
俺は、気づいたら森を飛んでいた。
「ワハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハ!!!!!!!!」
悪魔が心底、愉快そうに笑っているのが、見えた。
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