第7話 スキル合成

 森に入り、ミアが魔物に殺られそうになってるのを見て、俺は気づいたら、魔法を放っていた。

「[火弾][火弾][火弾]!」


 ミアの近くにいた魔物を吹き飛ばして、俺はミアに近づいた。


「ミア! 大丈夫か」


 ミアは、ところどころ服が破け、血が出ており、あと少し遅れていたら、全てが終わっていただろう。


「ア……ル……」


 ミアは、俺が来ると安心したのか、気絶するように寝た。


「ガルルッ」


 魔物の唸り声を上げながら、飛びかかってくる。

 「[火弾]」 


 周りを見ると、狼の姿をした魔物が、大量に転がっていた。 

 ミアは、これだけ倒したのか。  

 だけど、まだまだ魔物はいる。 


「おい、お前ら、よくもミアをこんなふうにしてくれたな。ふざけるなよ」


 俺のスキルや魔法じゃ、コイツラ全員を倒すことはできない。

 だから、


「[スキル合成]」


【合成するスキル、魔法を選択してください】


 スキル選択? そんなの決まってるだろ。


「全てのスキル、魔法を合成しろ」


【全てのスキル、魔法が選択されました。合成を開始します】 


 そうすると、体から一気に魔力が抜けていった。

[魔力枯渇耐性Lv1]がなければ、気絶して魔物に殺られていただろう。


【魔力が一定値に達していません。合成に失敗しま「させるかよ」


 魔力を全部使って失敗とかさせると思ってんのか。

 魔力を体から、搾り出せ、命かけろや!


【スキル[HP変換]を取得しました。魔力が一定値に到達しました。スキル合成を改めて開始します……30%……75%……】


「ガァッ!」


 そうしている内に、魔物がこちらに突撃してきた。 

「はぁ!」


 俺は、魔力不足のなかで、なんとか躱す。 

 お願いだから、早く合成してくれ。

 

「ガア!」


 横から、他の魔物が飛びかかってきた。

 あ、これ死んだわ。


【スキル合成成功しました。ユニークスキル[虹魔武闘術]を取得しました】


 その瞬間、俺は最小限の動きで、噛みつきを避けた。


「ガウッ?」


 正直俺もどうやったのか分からない。

 なんか避けれた、としか言いようがない。


「ガフォ!」


 そして、俺は反射的に、魔物を殴り飛ばした。

 

 俺は、周りを見渡してみる。


 相手は、無傷の魔物がたくさん、

 対してこっちは、全ステータス半分、

 魔力0、HP多分1、スキル2つだけ、

 ……普通に絶体絶命。

 だけど、俺は何故か負ける気がしなかった。


「さあ、かかってこいや」

「グルルル、ガァ!!」


 俺は、死闘を始めた。





名前 アル     Lv1

 職業   

 HP 1/35

 MP 0/60

 STR   20(10)

 DEF   15(7)

 INT   35(17)

 RES   21(10)

 AGI   17(8)

 LUK 10(5)

 ユニークスキル  スキル合成Lv1 

          虹魔武闘術Lv1


 スキル HP変換Lv1

 

 魔法 虹弾


 称号 転生者 ユニークスキル保持者 

    早熟 神童 多才 


虹魔武闘術……複合スキル、特殊な魔法を取得する。

戦闘に関するあらゆることに補正(大)

その他、全てのことに補正(極小)







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