あの時びしょ濡れだった死にたがり美少女を俺は救えたのだろうか？

第39話

「ふー……はぁ……はぁ」

　凛は俺の耳に息を吹きかける。

　俺の上に乗り体を密着させてくる彼女。

　押し付けられる胸がいつもより柔らかく感じた。

「どう……？　気持ち良い？」

「ああ、気持ち良い……」

　俺の体はもうすでに興奮しきっていて、下半身が浮きかけている。

「んっちゅぅ……れろっれ……」

　凛が耳に近づくたびに火傷をするかと思うほど熱くなった吐息が耳にかかる。

　彼女の舌は俺の耳の外側だけでなく、内側まで侵入しようとして、ぐぽぐぽといった音が鼓膜のすぐ近くで鳴っていた。

「耳熱く……なってる……」

「凛の吐息も手も熱いよ？」

　俺は凛にされるだけでは満足できなくなってきて、彼女の服の中に手を入れる。

　彼女のブラを外そうと、背中をまさぐってみるち、あることに気づいた。

「ブラどうしたの？」

　凛の背中にはブラのホックが見つからず、それ以前に下着の手触りすらなかった。

「どうせ脱ぐからつけてない……」

　彼女はこうすることを最初から決めていたのだろう。あまりに準備が良かった。

「海斗……くすぐったい……」

　凛の肌があまりになめらかなので、背中やお腹を撫で回してしまう。

　すると彼女は背中を震わせ身をよじって恥ずかしそうにした。

「あまりに触り心地が良かったから……」

　俺はそう言い訳をしつつも手は止めない。

　すると凛は仕返しとばかりに舐める強さを変えてくる。

「じゅる、れろれろ……ちゅうぅ……はー……ちゅぅ……はむっ……」

　彼女は耳を舐めたと思えば、吸い付いたり息を吹きかけたり、甘噛みをして咥えてみたりしている。

「やばい……ちょっ……待って待って……」

　凛の耳舐めがあまりに気持ち良すぎて、すでに下半身が汚れそうだ。

　彼女は俺の上から降りると、俺が気持ち良くなっていた証拠を見つけ恍惚とした表情を浮かべた。

「服脱いで？」

　凛はそう言うと俺の服に手をかける。

　ボタンを外して脱がせやすくすると、あっという間に俺の上半身から服を剥ぎ取った。

「私よりゴツいけど、相変わらず細い体……」

　凛も履いていた短パンを脱ぐ。

　少し暗めのピンク色のパンツが姿を現した。

　下半身は下着姿で、上は服を着て再び俺の上に乗る。

　今度は体の上ではなく、膝の上だ。

　俺が上体を起こすと、彼女は脚を俺の腰の辺りで交差させ、俺の体をホールドする。

「これで逃げれない……よね？」

　凛は微笑むと、次は俺の首筋に舌を這わせた。

「れろ……外暑かったの……？」

　首の側面を舐めながら彼女が訊いてきた。

「なんで？」

「ちょっとしょっぱいから、汗の味かなぁって」

　凛にそう言われると、急に恥ずかしさが湧いてくる。

　好きな人に自分の汗を舐めさせているという背徳混じりの興奮が俺の欲望を大きくさせる。

「また、大きくなってる」

　凛が膝の上に乗っているから股間の興奮事情が彼女に丸分かりだ。

　俺は恥ずかしさで何も言えず、彼女のなされるままになる。

「れろ……ちゅっ……じゅぅ……」

　彼女は首の横、襟ではぎりぎり隠せそうのないところに跡をつける。

　ジリジリと吸い付いている柔らかいふにっとした唇が少し凶悪に感じた。

「んっ……ふふっ……跡つけちゃった」

　凛は満足そうな笑みを浮かべ、再び俺の体を舐め始める。

「こんな感じなんだね……」

「なにが？」

「好きな人に跡をつけて、これは私のだぞってするの」

　ぴちゃぴちゃと水音をたてながら凛が言う。

　今まで俺が凛に跡を付けてきていた気がしたが、彼女は跡を付けられる時こんな気持ちなのかと考えてしまう。

「俺も跡つけて良い？」

「んっ……お好きに……」

　気持ちが昂っているせいで俺も凛にマーキングをしたくなってしまう。

　彼女は抵抗もせず、寧ろ付けてくれと言わんばかりに自分の首元を差し出した。

「じゃあ……」

　俺は凛の首筋、マークをつける場所に一度口づけをしてから強く吸い付く。

「んっ……はぁぁっ……」

　彼女の口から気の抜けている、でも色っぽい声が小さく漏れた。

「キスマークつけられて興奮してるの？」

　俺は意地悪をしてやろうと凛にそう訊いた。

　凛の頬はもうだいぶ前から赤くなってしまって、恥ずかしがっているのかはわからない。

　でも、態度の方は素直だった。

「別にそんなわけっ……」

　口ではそう言っているものの、彼女は俺の上でモジモジしているし、何より俺が舐めてやると可愛い声をあげていた。

「やっ……もうキスマークだめ……恥ずかしい……」

　凛はそう言って俺の体を離そうとする。

　ところが頭で考えていることと、体の反応はどうも違うようだった。

　彼女の脚はさらに強く俺の体を締め付け、離さまいと必死になっている。

「脚解かないと離れられないよ？」

　俺は再び首筋にキスをして、今度はさっきより上のほうに吸い付く。

「やぁっ……キスだめって……隠せなくなっちゃうからぁ……」

「でも、凛が離れないんじゃん」

「だってぇ……」

　凛は思考も顔も言葉でさえとろけてしまっている。

　そんな姿が可愛くて余計に苛めたくなってしまった。

「ねぇ……前みたいにさ、足舐めてよ」

「えっ……？」

　でも、これだけじゃあ面白くない。

　俺は彼女にさらに条件を付けた。

「できたらさ、凛が一番えっちだと思う舐め方してほしい」

　俺のこの条件を聞いた凛はもう思考ができていないのか、俺から降りると、俺の前で両膝をつく、

　俺は彼女がどんなことしてくれるのか期待しながら、彼女の口元へ脚を持ち上げた。