第30話
顔の良さを自覚してか、凛はそれを武器に断りにくくしてくる。
今回もそうだ。
「跡できても後悔しない?」
「別に……海斗につけられるなら……」
彼女はそう言ってベッドの上に座り、華奢な腕や脚をさすっている。
「なんか使えるもの……あるかな……ちょっと待ってて……」
俺は凛を部屋に残し、縛るための紐になりそうなものを探す。
「ガムテープは……なんかなぁ……」
ただ、都合よくそんなものがあるわけでもなく、使えそうで使えないものばかり見つかる。
「ロープとかはないにしても……なんかないかな……」
家の雑貨が置いてある棚を探してみる。
引き出しの一つを調べるとそこそこ長い赤のリボンが出てきた。
「これ……使えるかもな……」
長さも結構残っているものが二つあった。
脚と腕を縛るにはちょうど良いかもしれない。
俺はリボンを掴むと、部屋へと戻る。
「凛、お待たせ……」
下着姿の彼女はベッドの上で体育座りをしていた。
「ん、なんか良いものあった?」
「リボン持って来た」
俺は凛にさっき見つけたものを見せる。
「赤のリボン……それで縛るのえっちかも……」
「ああ、まぁ……そうだな……」
ふと凛がまるでプレゼントのように素肌にリボンを巻き付けている姿が脳裏に浮かぶ。
一方の凛はリボンを手に取って伸ばしたり、ねじったりしている。
「ねぇ」
「ん?」
「男子ってさ……裸リボンとか好きなの?」
凛の急な質問に面食らう。
しかも、その内容が酷すぎて答えにくかった。
「いや……まぁ好き……なのかな……」
彼女はリボンを指に巻きつけたりなど手悪さをしながら質問を続ける。
「海斗は……嫌い……」
「いや……嫌いでは……ないけど……」
「私のそういうの見たい?」
凛は目は合していないものの、少し頬が赤らんでいるように見えた。
「いや……それは……」
「はっきり言って……どっち?」
「そりゃいつかは見たいけど……」
「そっか……」
凛は指に巻いていたリボンの端をつまむと、一気に引っ張った。
しゅるると気持ちの良い音が鳴って、ふわりとリボンが宙を舞った。
「じゃあやろっか?」
「あ、ああ」
「ね、さっきのページ出して」
彼女は俺にスマホを起動するように言う。
俺はロックを解除すると、それを凛に手渡した。
「あのさ……どう言うのが良いかな……」
「でもそんなにいっぱい縛れるほど長さないよ?」
彼女が何かを入力して、上へ下へ画面をスクロールする。
「こう言うのだったら長さいらないかな?」
凛が俺に見せてきたのは、手首と足首を一緒に縛る方法。
これだと脚と腕がくっついた状態になるので、本来女子が見せない場所がいとも簡単に開いて見ることができる。
「多分……でも、これ流石に恥ずかしくない?」
「海斗は縛られるわけじゃないから大丈夫でしょ?」
凛は俺を若干挑発しながら縛りやすいように足首を持った。
「やめてって言ってもやめれなくなるぞ?」
俺はあらかじめ警告しておく。
これだけ煽られてしまっては俺も理性を保っていられるか不安だ。
しかし、俺の思いは彼女には届いていないようで、凛は妖艶に微笑んでいた。
「大丈夫……むしろやめてほしくない」
「言ったな? 後悔しないでよ?」
俺はスマホを確認しながら手順通り彼女の足首と手首を縛っていく。
「きつくない?」
「うん……大丈夫……」
「じゃあ、ここを内側に入れてと……」
スマホを何度も確認して慣れない手つきでリボンを結ぶ。
「こんな感じかな?」
ようやく縛り終えると、凛は腕や脚を動かそうとするが、若干しか動かせていなかった。
「すごい……動かしにくい……」
「そりゃそうだろ……」
「こんな感じなんだ」
凛は下着姿でも十分えっちなのに、赤のリボンで縛ってしまったがためにさらに卑猥さが増していた。
「どう? えっちに見える?」
「ま、まぁ……」
彼女は脚を若干開いていて、黒の下着が見えている。
「なんか……隠しづらくて……恥ずい……」
凛が身をよじってなんとか動かそうとしている姿が誘っているように見えてきた。
「触るよ……?」
「んっ……どうぞ……」
彼女の脚に手をかける。
両手で脚を開くともう凛の大事なところを守るものは何もない。
「これ、いつもより恥ずかしいかも……」
彼女が呟く。
でも、そんな言葉は俺の興奮をさらに高めるだけだった。
パンツの上から凛の秘所をゆっくりなぞる。
彼女は恥ずかしいのか、脚を閉じようとしたが、縛っているせいで簡単には閉じれないようだ。
「もうなんか湿ってきてる?」
俺は指で太ももや腹、腕などもゆっくり、這わせるようになぞる。
凛は不規則なその動きに反応して体を震わせる。
「それ……くすぐったい……あっ……」
気を抜いた彼女の甘くなった声を俺は聞き逃さなかった。
「感じてるの?」
「そんなわけ……」
彼女は顔を隠そうと腕を動かすが、縛っているせいで顔を覆うことはできない。
凛はどうにかして目線を俺と合わせまいと、顔を横に向けた。
「だめ、もっと真っ直ぐ見て」
彼女の顔を無理矢理俺の方に向け、唇を重ねる。
凛は目を強く閉じているもののそこまで抵抗はしなかった。
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