第4話 魔王の食事

パンみたいのが売ってたからそれを買ってちぎって与えた。


「うまい」

ヒヨコ魔王はもそもそと食べながらそう言った。


「よく考えたら勢いでとんでもないモノを買ってしまった」

言葉が通じるせいもあって半ば話しかけるようにそう言った。


「…まさかいきなり育ったりしないよね?」

まあ美少女魔王になってくれたら嬉しいが。定番だよねそれ。


しかしヒヨコ魔王は別に大きくもならず変身もしなかった。


「うまい」

お腹だけぽんと大きくなって仰向けになった。


「満足かい?」

僕はそう訊いたが


「うまい」

どうもあまり言葉を知らないらしい。

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