第10話

「秘密の話しよっか」

そう言いながら、覗き込んできた。

正直勘弁してほしい、今日会うってだけで頭が痛かったのだから。もういいではないか、カーペットが〜とか言って帰ろうかとも思ったが、流石にバカにされるだろう。

「実はさ、わかってきたんだよね、色々。」

体が凍りつくようなそんな感じがした。思い出してきたのか。だとしてなんだ、もう決めたことじゃないか。

「けど、なんか腑に落ちないっていうか、うーん・・・」

頼む、そのまま話さないでいてくれ、そうすればこの秘密に終わりが来ないんだから。

「やっぱやめよ。いつでも話せる気がしてきた。」

胸を撫で下ろす、勘弁してくれ。本当に、いや、本当に。

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