革命の終わりへ

そして気がつけば、よく分からなが浜辺か何かに着いた。


どうやら川で流されたようだった。


そして目の前の洞窟のような黒い空間があった。


太陽に光が明るすぎて…暗い空間が落ち着くのでそこに入った。


そこには何故か木葉があった。


この辺りに緑色はなかったけどなぜあるんだろうか……


不思議だな……



……そして今に至る。


もはや動く気力すらなく、何がどうやら見えもしない。


暑いかも寒いかも分からない。



そこにあるのは満足感だろうか……


俺はちゃんと国を変えられて……


お友達はちゃんとやったかな?


いやどうせ分かんないか……


そもそも結果すら出て無いや…


ハハ


でも……あいつらならきっとやるだろうなぁ……



考える事はやめた。


寝るようにただ無心でいる。


先が長く無い事ぐらい分かる。


いつ終わってもおかしくない状態だと思うよ。


まぁ最後ぐらい心地よく寝させてくれよ……



どのくらいたったかは分からなけど、そう遠く無い頃。


変化が起きた。


明るかった外の中にはっきりと分かる。


金色に輝く物がある。


「こんなとこに…いたんですね…」


なぜだろうか。


この声に聞き覚えがある。


「さぁ早く帰りましょう…」


「人違いだ」


はっきりと声が出た。


もはや出ないものばかりと思っていたが。


「違いません。あなたです。あなたなんです。」


訳がわからない


なぜ帰ると言った?


負傷人が居るなら心配するか、治癒しようとするか、ほっとくか…そんなものだろう


なぜ帰る……


いや待てもしかして……


思い出したような顔でもしたか……その者はこう声を


「そうです。私はトリトマですよ。」


不意にトリトマの顔が浮かんだ。


あの魔法使いだ。




もう何年も見ていないのに……


その声は昔と変わらず、幼く、純粋で真の通る声だった。


「……………………」


何を話しかければいいか分からない。


だから率直な質問を


「……どうして……ここを………」


返答はすぐさま、自信のこもった声でゆっくりと返ってきた


「しらみつぶしですよ。ほんとうに疲れました。」


そこまでして探す理由は……殺しに来たのか……


「…さぁ…さっさとこr」


「イヤです‼︎」


それは大声で悲壮感あふれる声だった。


その大声は狭い洞窟のに反響して耳を貫き心に届いた。


何故か急に痛みを感じた。


「そんな事を言わないでください……くださいよぉ…。」


「……事実だろ?」


「違います‼︎そんな事はあり得ませんッ‼︎」


流石にうるさい。


「声を下げろ……うるさい……。」


「…わかりました。すいませんでした……。」


しばらく無音がこの場を支配する。


それを打ち破ったのはトリトマだった。


何か覚悟を……考えをまとめた顔で


「ようやくわかりました…あなたのやろうとしていた事が……」


「何で言ってくれないんですか?」


バレたか……流石だな……


「お前らが邪魔だからな」


「それでも手駒ぐらいにはなるはずです」


「そうだ…お前らは俺の望み通り動いた……。」


「こんな結果望んでいません‼︎」


「俺が望んだ事だ……。」


「ッッ」


息を呑むのが分かる。


俺は追い討ちをかけるように


「俺が望み、叶えただけの事だ……。」


「何でいつも前を行くんですかッ!どうしていつのまにかいなくなって、勝手に行動して……」


それはお前らが天才で、純粋で直視できないからだよ……


だから前を行くんだ……後ろを向けるんだ……


「……俺はお前ら横には立てない…それに離れてもお前らが毎回捕まえてくるんだろうが…」


「もういいです。そうします!捕まえます!そうして隣にいてもらいます‼︎」


遠回しの告白かな……?


無意識なの……だろうな……


「だがもう無理だ……この傷じゃもう無理だろ……?」


手先の感覚はない……それだけで結果を物語っている。


「そうはいかせませんよ。」


「ようやく治癒魔法を使えるようになったんですから。」


すごいな……


治癒魔法……それはラノベの様に簡単ではない。


いや存在しなかった。


あの日、たった一回聴いただけで、作ろうと……作ったのか


火を起こしたり風を起こしたりそんな物じゃない。


もはや人体実験のレベルだ。



「だから……だから……帰りましょう……知ってますよ、みんな……だから……だから……」


「お前たちが納得しても他は認めない」


「そんなものどうでもいい!!また、あの日みたいに一緒に……ッ」


トリトマが金色のオーラを纏う。


そして体に膜みたいに魔力が絡みつくのが分かる……


「受け入れてよ……私の魔力を受け入れてよぉッ!!」


「無理だやだよ」


「無理じゃない‼︎」


「生きる理由がない……死ぬ理由はできた……なら結果は決まってるだろぉ……」


「ッッ……なら見つけるからッ……私が見つけるからッ……」


「時間をちょうだいよぉ……」


さらに体に膜みたいに魔力が絡みつくのが分かる……



あぁ……そんなに泣かないでよ……


こっちまで泣きたくなるだろ……


そういえばこんな泣き顔見たのは……初めてだったなぁ……



なんで、何でこんな事しようとしたんだっけな……あぁ分かんないよ……



心の痛みは時間が経つほどに痛く、苦しくなっていた。



こんな時……最後に考えついたのは



所詮お友達だったのに……どうしてこんなにも顔が、性格が、好きなものが、嫌いなものが浮かんでくるんだろうなぁ



それを最後に意識は消え去った

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