第13話 肉の魔物に捕らわれる

 いやあ先週のあの時の魔法使い可愛かった…いつか私の魔法で拘束したい…←

それより、今日はなんだか肉な気分なんだよね。すぐにでも焼肉…というよりBBQしたい…

 そんなことを思いつつも私は魔法の授業に参加していた。どうやら拘束解除魔法について詳しく掘り下げる?みたい。えーと…体での拘束とは…触手に絡まれたり握られると魔法でも抜け出せない…あと魔物に取り込まれた時も拘束解除魔法でも抜け出せないみたい。気を付けたほうがいいかな…でも抜け出せないのってちょっと興奮する…

 その後の休み時間に私は友達としゃべっていた。「いやああの拘束解除魔法にも抜け出せない拘束があるのって結構…その…抜けだせないってのも興奮するよね」そう言った。すると友達は「あーそうだね~…って…え…やっぱ夏希、ドМ…でもそんなところがかわいい…」そんな会話をしたいた。…私も大概だけど友達もなかなかに…いや、何でもない。

 そして休み時間が終わるころ、私は席についていた。…なんだかさっきから祖度が騒がしいけど何かあったのかな…?そう思っているうちにチャイムが鳴った。そして教室に魔術師が入ってくると…「夏希。校庭に肉の見た目をっしてる魔物が出たから倒してくるんじゃぞ。取り込まれたら抜け出せないからくれぐれも気をつけてな。」

 あー来たか…絶対暗黒の世界から送られてきた魔物じゃん…さっそく私は変身して校庭に向かった。するとそこには…

 「うそ…みんな取り込まれて魔力を吸われてる…それにこの魔物、見た目が肉っぽい…てか肉だ…」なんと恐ろしいことに、肉の魔物がいた。しかもかなり巨大。魔力を吸ってさらに巨大化しているみたい。そして取り込まれて四肢を拘束されている女の子は必死にもがいても抜け出せずに助けを求め、かなり苦しんでいた。

 「…よくもこんなことをしてくれるね…この魔物…容赦しないよ!”ヘヴィフローズン”」魔物への重い一撃。氷属性なのは、取り込まれた女の子のダメージを少なくするため…それに肉はたんぱく質。もし熱で溶けて魔物の体が女の子にくっついて一体化したら大変…。…それより、魔物の様子は怯んだだけだった。

 「もう一発…”オブシディブレイド”その女の子を解放しなさい!」黒曜石の剣を召喚し、魔物から女の子を切り離して助け出した。さすがの魔物もこれは痛かったのか、ギュエアァァァァァァって鳴き声を上げて怯んだ。そして魔物の目は…赤く光り、私のほうを見た。「なに?もしかして私を取り込むき?それなら…”ヘヴィフレイム”これで火を通して動きを鈍くしてあげる!!」しかし遅かったのか、発動と同時に私は魔物の肉に取り込まれ、四肢を埋め込まれてしまった。

 …しかもその瞬間炎が出現して肉は少し溶け、私の腕と足にくっついてしまった。

 「なっしま… ぐうっ…この…っ!ちょっと、離してよ!これじゃ動けないじゃん!くっ…ぐ…!」もがいてるうちに違和感に気づいた。なんだかさっきより体が動きにくくなってる。まさか…腕を見ると、魔物の肉と一体化してきていた。それにより私の手足をガチガチに固定し、絶対に離そうとしなかった。

 「こうなったら…”リーフトルネイドカッター”!…あれ、切れない…どころか発動したのが消えてる…!?」…なんと、私の魔法がかき消されてしまった。そしてその間にも魔物の肉が私を徐々に取り込んでいき、ついにはもがくことすらできないほど動けなくなってしまった。…つまり、私一人で脱出する手段はない。

 「いや…離して…!ぐ…う、うそ…体が動かな…ねえ…離してってば…!それになんだか…魔力も吸われて…!」

 私は魔物に取り込まれて魔法が打ち消され抜け出すことは不可能だった。誰でもいいから、早く助けに来て…さすがにこの状況は恐怖でしかないから…


 魔物に捕らわれてしまった夏希の運命はどうなるか…次回をお楽しみに…。

続く

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