第5話 巨蜘蛛の餌食
ゴム質といい、スライムといい、あげくにはマシュマロまで…ほんと拘束技を持つ魔物送りこみすぎじゃない…?そう思っていた矢先、向こうから悲鳴が。
「えっ…?この魔物は…」
駆けつけると、そこには明らかに送りこまれたとした思えない雰囲気の巨大な蜘蛛がいた。襲われた人を見るに、糸は並の剣では切れないという高耐久、さらに牙には非常に強力な毒があるみたい。
「…本格的に危険なのを送るようになってきたね…そのうちや美濃流とか送ってくるんじゃない?」そう思いながらも、拘束技を警戒して変身した。白い光g(略)。
「私が来たからには、もう悪事はできないからね!とりあえず様子見で…”ヘヴィフローズン”」蜘蛛は怯んで、盛大に鳴いた。もしかして倒した?…うん、これ絶対様子見で打つ威力じゃないよね。
「あれ、もう終わり?案外危険じゃないのかな…うわっと!?」起き上がったかと思うと、いきなり蜘蛛糸を吐いた。忘れてた…送りこまれた魔物は体力が多いんだった…!そして隙が多い分、拘束技を使ってくるということも…
「うわわ…油断しちゃだめだね…集中…とりあえず柔らかそうなところ…あの目とかどうかな?とりあえず目に…”シャープネスラピス”」目に鋭いラピスラズリが食い込んだ。当然ながら、蜘蛛はたちまち悲鳴を上げのけぞった。これで恐れをなして…ってあれ、?なんか様子がおかしいような…?
「…目が赤く光ってる気がするんだよね…うん。これ怒ってるんじゃ…」鳴き声も鋭くなっていて明らかに怒りに満ちている様子だった。つまり何をしてくるかわからない。そして気を引き締めようとしたその瞬間、目にも止まらない速さで私に近づき、思わず後ろに倒れ込んだところを
「痛っ…!?なにす…っぐ!?あれ、脚に力が入らない…なんで…」なぜか脚に力が入らなかった。それに、脚がビリビリして動かすと激痛が走る。まさか…麻痺毒…!?私は麻痺を治す魔法は覚えてないから自分で治すのは無理だし…そうこうしている間にも蜘蛛は次の攻撃を繰り出そうとしている。
「っ!?やば…避けないと…痛っ!!…ぐっ……く…避けれそうにない…」そして蜘蛛は攻撃を…糸の塊を私にめがけて多量に放った。避けようにも、脚を動かすしても痛みで動けない。
「ああ、これは…やば…うわっ、しまった…!」糸の塊は私にすべて当たり、それはガッチリと私を包み込んだ。そして、あろうことか拘束解除魔法がなぜか発動しない…。なんで…
「ちょっこの…ぐっ…!くっ…だめ、動けない…もがいても余計絡みついてくるし拘束解除魔法が発動しない…はあ、はあ…これ、相当やばいよね…脚の麻痺もまだ治ってないし…動かしてももう痛くはないけど…」
…今の私は相当ピンチ。拘束から抜け出せないし攻撃を避けれない。…でも攻撃はできるかも…やってみるしか…
「よく見たら体が柔らかそうだし…よし、”ヘヴィフレイム”からの…”ヘヴィフローズン”」蜘蛛はたまらず悲鳴を上げ、かなり弱っていた。
「…ちょっとやりすぎたかな…でもここでとどめを…”オブシディアンシャワー”」
ピギュヤァァァァ
やっと…やっと倒せた…本格的に危険度が増して来てるし、そろそろ警戒しといたほうがいいね…ところでさ、この蜘蛛の糸、どうすればいいんだろ…あと今まで送りこまれてきたどの魔物にも言えるけど、拘束を魔法で払いのけようとしても弾かれてるし…残骸は魔法を無効化するのかな?抜け出すには必死にもがくしかないってこと…?
「うっ・・・・ぐ…この…っ!はあ、はあ…っ…ぐう…っ…こ…の…っ!」
いくらもがいても動けない。魔物は倒せたんだけど…
「だめ、やっぱり抜け出せない…誰か助けて…」
その後いろいろあって助けられた。脚が痺れてたのと蜘蛛に咬まれた傷が大きかったからか、すぐに病院で治療を受けた。
続く
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