第2話 粘性の襲撃
前回はいつものように過ごしてたところいきなり巨大なスライムが現れてみんなを取り込み、その魔力で強化されたせいで魔法がなかなか効かなくて大変だった…
でも無事に倒し、今日もいつものように過ごせる…はずがなかった。
グゴォォォォォォ
恐ろしい咆哮とともに、空からゴーレムが降ってきた。そういえば毎週魔物が送られるって言ってたね…
そしてゴーレムは、近くにいた魔法使いの女の子に向かって口から何かを発射した。それが着弾したかと思うと…「うわっ何これ!?ネバネバして動けない…!」…うん。これ香りと色、性質からしてマシュマロだ。マシュマロは温めるとネバネバし、冷えるにつれて強力な接着剤のようになっていくという性質を持つ。それで構成されたゴーレム…これは危険…早く倒さないと…!
「そこのゴーレム!私が来たからにはそこまでだよ!」私はゴーレムに向かってそういった。すると次の瞬間…
バシュッ
ゴーレムは私に向かってマシュマロを発射した。しかし避けれた。
「うわわっ!いきなり何を…それならこっちも!"ファイアトルネイド”!」その炎は命中し、包み込むように燃えた。これで溶かして動きを鈍く…しかし次の瞬間。
グッ
「あ、あれ・・・?」
…足が地面から離れないそれどころかネバネバして体が動かない。遠距離から撃ったから、溶けたとしてもここまで広がらないはずだけど。次の瞬間、炎の中からゴーレムが少し焦げた状態で姿を現した。かなり本気になってる様子で。
「ちょっとやばい…何とかして抜け出さないと…!うっ…この…!」力を込めたがもう遅かった。私を包むマシュマロは冷えて接着剤の用に絡みついてしまったみたい。
「ぐぅっ…はがれて…!この…!…どうしよう。これじゃ攻撃をよけれない…」
まさにピンチ。”攻撃を避けることは”できない。でも何もできないわけではないはず…
「はあ、はあ…何かできること…!そうだ…・これなら!」そして水の魔法を使い、マシュマロを流そうと試みた。結果は成功、見事に抜け出すことができた。
「ふう、やっと抜け出せた…ここからは私のターンだね!”アクアシャワー”!」
水のシャワーを浴びたマシュマロゴーレムは、たまらず怯み、次の瞬間には溶けていた。これで討伐には成功した。…討伐にはね。でもその後の片づけが…ああ、聞こえる、周りの声が。「ちょっと何これ!?」「足が…地面から離れない…!」「うぁあ…背中からくっついちゃった…」うん。まああれだけでかい魔物だったし仕方ない…よね。そして私は戻ろうとした。でも―――
「あ、あれ…やばい、私までくっついちゃってる…ってうわぁ!?」私は背中から倒れ込んだ。しかもそれはゴーレムの残骸の上。手足が包まれて、しかもまだネバネバしてるから動けない。魔法を撃ったけど弾かれてるような…
その後駆け付けた仲間によって何とか助けられた。当分マシュマロはいいかな…
続く
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