第3話 私 2

 私は、怖い話が大好きだが、心霊スポットの廃墟とかには行けない、こわいというより、なんだろう、人の家に無断で入るようなものだろう、何されても文句言えない……荒らすなんて論外だ。

なお、一族のお墓が普通に心霊スポットとしてレジェンド級に有名だが今のところ霊障はない。多分。


 荒されたのとは違うけど、子供の頃からずっと通ってる氏神さまの神社、2週間ぶりに行ったら特売日のスーパーみたいに安っぽくデコられてたけど……あれは神様的にオッケーなんだろうか……


 急にそんなことをぼんやり考えたのは、時間調整に入ったファミレスで、横のボックス席にいる不良っぽい?ヤンキー?というのだろうか、ソフトに言えばヤンチャという感じのグループが、心霊スポットを荒らした話をしていたのを盗み聞きしていたから。

 正直こういう人種は盛大に祟られろと思うけど、きっと真面目に生きてる人より、人生楽しく過ごしていくんだろう。

そうんな風に思いながら彼らをチラッと見た時、視界に少女が入った気がした。

恐る恐るもう一度見ると、何もいなかった。

 ただ、少女がいた気がした席にはわりかし真面目そうな青年が座っていて、仲間の話にぎこちなく笑いながらも、つまらなそうな顔をしていた。


私は霊感も霊能力も皆無なので、仮に彼に何かが取りついていても何もしてあげられないだろう。そう思いながらスマホに目を戻した。

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