No,2 夢を見れる人

新しくご乗車してくださったみなさんに説明しましょう。

夢を見れる人と見れない人がいます。

それは、その日によって違います。

私たち夢の駅の職員が、抽選でその日夢を見る人を決めるのです。

それは、みなさんが起きている昼間の間に行われます。

少し面白いですか?

その日夢を見れる人が、抽選で決められている、だなんて。

……夢の駅の職員は人間か、ですって?

それは、私の仕事が終わったらお答えします。

……窓を見てください。

景色が、ないでしょう?

一面、光に包まれていますよね。

暖かい光です。まるで、たんぽぽのように暖かい色をしているでしょう?

あなたがこの列車から降りる駅は決まっています。

そこで降りたら、景色が現れる……と言えばいいのでしょうか。

まぁ、着いてからのお楽しみです。

もうすぐ着きますよ。

⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯

……着きましたよ。

怖いですか?きっと大丈夫です。

あなたが楽しい夢を見れることを願っています。

それでは……

Have a sweet dream.

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