ライフスタイル

本質を考える時間

 現代に生きていると一歩立ち止まって考える時間があまりにも少ない。中学生や高校生の時は復習や宿題、遊びで、社会人になれば日頃のタスクで考える時間はかなり削られている。

 その上、歩いているときや電車に乗っているとき、大体の人はスマホを使っている。ゲームをしているのか、ネット記事を読んでいるのか、勉強しているのか。それは人それぞれだが、ぼーっと顔を上げている人は思いのほか少ない。

 スマホでできることの大半はインプットだ。情報を入れて、入れて、入れるだけ。時々、聞きかじったことを右から左に流すか、感情的なことを垂れ流す。

 それはそれでそういう生き方なのかもしれないが、もったいないなと感じる。

 個人的には『本質』を考える時間は思いのほか重要だ。

 『本質』。目的とも言い換えてもいいし、意味と言い換えてもいい。ともかくコアとなる部分だ。

 例えば、自分が働く本質は何だろうか。お金が欲しい、自己実現をしたい、人に認められたい。大体の人がこの層までは言える。

 じゃあ、なぜお金が欲しいのか。なぜ自己実現をしたいのか。なぜ人に認められたいのか。

 もしかしたら豪遊がしたいからかもしれない。あるいは最低限の生活をしたいからかもしれない。

 その上で、さらに質問。なぜ豪遊がしたいのか。なぜ最低限の生活をしたいのか。

 なぜ。なぜ。なぜ。

 その行きついた先が本質だ。

 まあ、今の話を聞けばわかると思うが、短時間で見つかるものじゃない。一時間の時もあれば、数日、数週間、一年かかっても納得のいく『本質』を得られるとは限らない。

 別に、答えは見つからなくてもいい。

 今見つかっている答えから次はどうやってその本質を実現するかを考えるのだ。

 もしかしたら退学するかもしれないし、退職するかもしれない。そこまでひどくなくても飲み会を断る回数が増えるだけかもしれない。あるいは何も変わらないかもしれない。

 それでいい。自分の人生なのだから。

 ただ、自分の幸せを考えるために『本質』を考える時間は重要ではないかと私は思う。


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