第32話

スノードラゴンの討伐依頼を引き受けたので、僕達はスノードラゴンがいると思われる山に向かう事になりました。

今いるグランド王国から、結構遠い場所ではなく近場の山にいるみたいなので、その現場にすぐに辿り着けそうです。

グランド王国で必要な物を揃えてから、グランド王国を出て行く。

スノードラゴンがいると思われる山に歩いて行くと、魔物が現れた。

現れたのは鳥型の魔物で、アニーさんが言うには、この鳥型の魔物、バドスって呼ばれてるみたいで、アニーさんが魔法で簡単に退治したけど、風の魔法、ウインドカッターって呼ばれてる魔法で、なんでも風の刃で相手を切り裂くって感じの魔法だった。

これ、結構強い魔法だったのかな?そう僕は思ってしまった。

他に魔物が現れなかったので、スノードラゴンがいると思われる山に到着。


「この山にいるみたいだけど、どうやって探すかよね?」


「そうですね、スノードラゴンってどのぐらいの大きさなんですかね?全く分からないのですけど?」


「まあ、山の中に入って移動していればそのうち遭遇するでしょう、さあ行くわよ」


「分かりました」


僕達は山の中に入りました。

山は雪が積もってたのか、地面が雪で埋もれていて、少し歩きにくかった。

山の中を数十分歩いていると、一体の魔物に遭遇。

見た目が白色で2本の角を持ってるけど、けどあれ……見た目が猪に見えるんだけど?まさかあれがスノードラゴンな訳ないよね?

僕はアニーさんに


「アニーさん、あそこに見えるのって、魔物ですかね?」


「白色に2本の角……あれがスノードラゴンよ」


「え、本当に?」


「あら、エルフィーはスノードラゴンじゃないと思ってる訳?」



「はい、あれは猪じゃないですかね?」


「猪がどんな魔物か知らないけど、私が言うのだから間違いは無いはずよ、さあ討伐しましょうか!」


「わ、分かりました」


僕は何か納得いかなかったけど、スノードラゴンっぽい魔物にむかって剣を構える。

アニーさんも杖を構えて魔術の詠唱に入っていた、。

スノードラゴンっぽい魔物は、ブギーって鳴き声を発して、僕達に気がついたからか、突進してきた。

やっぱり猪に似てるんだけど、猪じゃないの?

そう思いながら、突進してきたスノードラゴンっぽい魔物に向かって、剣で切りつける。

けど、殆ど効いてみないみたく、ダメージをあたえられないみたいだった。

何とか突進攻撃を避けてると、アニーさんが準備出来たからか、魔術を発動した。



「火の力によって、燃えつきて!フレアボール」


アニーさんの魔法が発動、杖が赤く一瞬光って、火の球が現れて、スノードラゴンっぽい魔物に命中、スノードラゴンっぽい魔物は叫び声を上げた後、動かなくなりその場から消滅した。

その場に、2本の角が残されていた。



「これがスノードラゴンの角ね、何だ結構簡単なんじゃない」



「本当にスノードラゴンの角なのかな……アニーさんはスノードラゴンだと思ってるんですよね?」



「だって他にそれっぽい魔物見つけた?いなかったわよね?ならこれがスノードラゴンよ。間違っていてもそれは失敗でしたってコリンに報告すればいいでしょう?それにさっきエフィーが剣で切り付けたけど、全く効いて無かったわよね?なら物理攻撃は効かなくて、魔法攻撃は効くのじゃないかしら?」


「そうかも知れないですね、じゃあ僕は剣しか使えませんし、ここはアニーさん頼りになるって事ですかね?」


「そうみたいね?火系の魔術で倒せるのはわかったし、あとどれくらいいるのか分からないけど、この山の中を探して行きましょうか?」



「分かりました」


こうして山の中を探索する事になりました。

で、探索して分かった事、この猪っぽい魔物、アニーさんが言うには、スノードラゴンって言っているけど、それは当たりかも知れないと言うことか分かった。

何故なら、あの後、再びスノードラゴンっぽい魔物に遭遇したのだけど、そのスノードラゴンっぽい魔物、空を飛んだし口から氷の息っぽいのを吐き出したからである。

いや、何で羽も無いのに空を飛べるのか不思議だし、見た目は思いっきり猪っぽいのに口から氷吐くの?って疑問なんだけど、深く考えない事にしとこうと思う。ここは異世界だし、何があるか分からないしね?

強さ的には、結構強い魔物みたいで、僕の剣が殆ど効果ないし、アニーさんの魔術、風の魔法を与えても全く効果なし、水も駄目、効果があったのは火の魔法だけだったので、これって火の魔法を覚えてなかったら、やられていた可能性があったと言う事だった。

まあ、目標の本数5本以上集まったので、暗くなる前にグランド王国に戻る事にした。

グランド王国に辿り着くと、もう夜になってしまっていたので、冒険者ギルドは開いていなかった。

今からサーシャルランドに戻るのも疲れるので、明日にコリンさんに依頼完了の報告をする事にして、僕達はこの国の宿屋に一泊する事に決めたのでした。

それにしてもあのスノードラゴンっぽい魔物、本当にドラゴンだったのかな?

かなり謎だったんだけど……




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