第23話
グランド王国に行った後、次の日になりました。朝起きて、窓の外を見てみると……外の天気が曇っていて、何と言うか……雨か雪とかが振りそうな感じがしてしまった。
うん、天気予報が全く解らないと言うのもなあ……僕がいた世界では、テレビ画面にニュースキャスターが、「今日の天気予報は~」と天気の紹介とかしていたので、便利と言われれば便利だとは思う。
けど……今の僕は、異世界の女の子の姿なので、明日の天気とかも全くと言っていいほど、解らなかった。
ま、こんな事を考えても仕方が無いよね……? と思ったので、とりあえず……顔を洗う事に決めて、自分の部屋を出る。
部屋を出た後、階段を下りて一階に行き、洗面所と思われる場所で、顔を洗う事にした。
蛇口から水が出るので、一体……どんな仕組みで水が出るようになっているんだろう……? と思ったけど、深く考えても解らないので、深く考えない事にして、顔を洗う事にした。
顔を洗った後、鏡があるので、それで自分の姿を確認してみる。鏡に写り込んでいるのは、見た目が可愛い感じの女の子の姿だった。
茶色い髪の色がとても似合っていて、見た目で言うと、かなりいい方だとは思う。
まあ……町の中を歩いて、男の人に声をかけられた事もあるしね……顔を柔らかいタオルみたいな布が用意してあったので、それで拭いてから、椅子とテーブルが置かれてある部屋へと入る事にした。
部屋の中に入ると、この家の持ち主で、お菓子屋さん「シュガーレスト」の店長さんの、アニスさんがいた。
「あ、おはよう、エフィー」
そう言ってきたので、僕も挨拶をする。
「おはようございます、アニーさん」
「今日も一日頑張りましょうね? あ、あと……昨日作ったお菓子を、店頭に並べてみましょうか?」
「あ、はい」
そう言われて、思い出すのは、昨日、アニーさんと一緒に作ったお菓子を作ったのだった。
作ったお菓子はと言うと、グランド王国で僕が仕入れた、ブラックビーンを使用して、それをパンの中に入れて、焼き上げる事で完成した。
出来上がった品を試食して、思い出すのは、僕がいた世界でのお菓子で言うと、アンパンに近い物が完成した。名前を「ブラックパン」と名づけたので、その出来上がった「ブラックパン」を店頭に並べる事にした。作成したのは、二十個作ってみて、完売するのか? まだ、解らなかった。そう、このブラックビーンという物は、小豆に似ていて思いっきり餡子の味がしたので、もしかしたら……と思って、購入したんだけど……まさか、この異世界に餡子が食べられるとは、思わなかったなあ……そして、次に作成したのは、アニーさんが買ってきた、ホワイトシュガーを使った物で、ソースを作ってみたのだった。このソース、カラメルソースと名づけて、アニーさんに試食して貰った所
「うん、これなら色んな物に混ぜても、美味しそうね」
お墨付きを貰った。このホワイトシュガー、思いっきり砂糖って感じの品物だった。
とりあえず……新作お菓子を店頭に並べて、僕は従業員のエプロンに着替える。
着替え終わった後、店長のアニーさんが
「エフィー、朝食を食べたら、お店を開店させるわよ」
「あ、はい」
アニーさんそう言ったので、僕とアニーさんは、パンとミルクの朝食を取る事にした。
朝食を食べ終わった後、扉を開けて、お店を開店させた。開店時は、人が全く来なく、暇だったので掃除をしていると、お客がやってきたので、「いらっしゃいませ」と言い、そのお客が何を買うか? を観察してみる。
お客は、新商品のブラックパンを見て、興味が沸いたからか3個購入してくれたみたいだった。お客が購入した後、アニーさんが
「ありがとうございました、そちら、新商品となっておりますので、気に入ったのでしたら、次からもお買い求めになって下さいね?」
と、笑顔でそう言っていた。その笑顔で接客すると……何と言うか……男の人に人気が出るんじゃないかな……?って思えてしまった。
まあ、店長のアニーさんも、銀髪の髪がとても綺麗で、かなりの美人さんだしね?その後は、子供の団体がやってきて、お店が賑わって来たので、少しだけ忙しくなってしまった。
後からやってきたのは、ロクス君で、僕に向かって
「お姉さん、今日のお勧めってある?」
僕に聞いてきたので、僕は、ブラックパンを進める事にした。
「今日のおすすめは、新商品のこちらになりますよ?」
僕が言うと、ロクス君が
「そうなんだ、じゃあ……家族の分も買ってみるね?」
と言って、四個購入してくれた。購入した後、アニーさんが
「ありがとうございました、これからも、また来て下さいね?」
笑顔で言い、ロクス君が、ちょっと顔を赤らめていた。うん、アニーさんの笑顔、本当に綺麗だからなあ……アニーさん、結構美人だしね?
ロクス君が帰った後、その後もお客が結構来て、結果的に、ブラックパンは、全部売り切れとなった。夜になり、お店の閉店時間になったので、お店を閉める。
閉めた後、アニーさんが
「今日は大繁盛だったわね? この新商品、いけるわね」
笑顔でそう言っていた。
「確かにそうですね、材料がなくなるまで、作っていきましょうか?」
そんな事を言うと
「そうね……そうしましょう? じゃあ、明日の仕込みをするわよ? エフィーも手伝って」
「解りました」
そう言って、僕はアニーさんのお菓子作りの手伝いをして、今日の一日が、終わったのでした。
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