第7話
西の洞窟に向かったあと、サーシャルランドに戻ってきた。
戻ってきて、アニスさんが、サーシャルランドにあるお店、サーシャ・バイキング」に行き、そこのおやっさんのクラーク・ドルチェさんに、西の洞窟で倒して手に入れた、紫結晶を見せると、成功報酬として、報酬の2000ベニーをゲットした。
「エルフィーも、手伝ってくれたから、半分ね?」
そう言って、アニスさんが、僕に1000ベニーをくれた。
と言っても、金色の金貨一枚だけだったので、もしかしてと言うか、この金貨一枚で、1000ベニーの価値があるんだと思われる。
とりあえず、討伐の仕事が終わったので、アニス店長のお店、「シュガーレスト」に戻る事にした。シュガーレストに辿り着いた頃には、もう既に、暗くなっていて、夜の時間になっていた。
お店の中に入り、アニスさんが
「じゃあ、夕食にしましょうか?」
と言ってきたので、一体どんな料理が出されるのか? と気になったので、アニス店長に「僕も、手伝っていいですか?」と言うと
「じゃあ、一緒に作りましょう?」
そうOkしてくれ、一緒に厨房に向かった。厨房に辿り着くと、僕が男だった時とほとんどかわらないキッチンがあって、鍋もありフライパンらしき物もあったり、包丁っぽいものも、まな板らしき物も存在した。
でも、ガスコンロとオーブントースターがないので、これ、どうやって火をつけたり温めたりするんだ? と、かなり気になってしまった。
「きょうの料理は、そうね……肉料理にしましょうか?」
「肉料理……と言うと、どんなのですか?」
「そうね……モースの肉料理にしましょう」
「モース……」
「あれ、聞いた事ない? モースと言うのはね? 四本足で生息している、家畜用の動物の事よ?」
「そうなんですか」
それって、僕がいた時代にもいた、牛の事じゃないか? モースって、何か名前からして、牛っぽいしね?
「じゃあ、早速調理しましょうか」
「あ、はい」
そう言って、アニス店長は杖を構え、何か呪文を言ったあと、まな板の上に、モースの肉の塊が出現した。
「今のは?」
「今のは、転送呪文ね、倉庫に保管してあった物を引っ張り出したのよ、さあ、調理開始よ?」
転送魔法……凄い便利そう、機会があれば覚えてみたいな……
「じゃあ、モースの肉を細かく切ってくれる? このナイフを使っていから」
包丁とは言わず、ナイフと言ってる物を僕に渡してきたので、僕は言われたとおりにする事にした。数分で、モースの肉が細切れになったので、アニス店長が調味料っぽい粉を肉に振りかけて、フライパンの上に載せて、また杖を取り出して
「火の力にのよって、我に示せ、フレアボール」
そう言うと、杖から火が出て、肉を調理し始めた。
数分後、いい匂いが漂ってきたので、火を消して、お皿に盛りつけて、完成みたいだった。
「まあ、こんなもんね? じゃあ、頂きましょうか?」
「あ、もう調理終わりですか? 他には作らないんですか?」
「うん、今日はこれだけでいいかな、私、普通の料理ってあんまり得意じゃないのよ、お菓子なら得意なんだけどね? あ、なんだったら、エルフィーが調理担当になる?」
そう言ってきたので、どう答えようか迷ったが
「まあ、出来そうなら、やってみたいと思います」
と言う事にした。ちなみに、出来上がったモース焼きの味は、牛肉の味に近くて、結構美味だった。見た目は思いっきり、焼肉だしね?
あっという間に食べ終わって
「また明日から、お店をやるから、よろしくね? エルフィー」
アニスさんが言ってきたので、僕は
「はい、おやすみなさい」
そう言って、自分の部屋に戻って、ゆっくりと休む事にして
明日の仕事を、頑張るか……と思っていたのでした。
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