第2話

僕の今の状況を一言で表すと……殺人鬼に刺されました。

死亡しました。

気がつくと、草原のど真ん中にいて、男だった僕が女の子になっていた。

名前は、エルフィーでいいと思うけど……まあ、なっちゃった物は、しょうがないし、元の世界に戻り方も解らないし、とりあえず……エルフィーとして、やって行く事にする事に決めて、行動する事に決めたのだった。

で、草原を歩いて、やっと町と思われる場所に辿り着いた。

町に着いて、まず町の名前を確認してみる事にした。

異世界で文字が読めるのかなあ……と疑問に思ったが、問題なく読めて、人が会話しているのも、ちゃんと聞き取る事が出来たので、とりあえず意思疎通に関しては、全く問題はないようだった。

町の名前は、どうやら「サーシャルランド」と言うらしく、商人見たいな格好の人が、沢山いて、お店も沢山あった。とりあえずどうするかな……? と思い、宿と飯か……と思ったので、食事所と宿を探す事にした。

町の中を数分歩いて、検索結果は、食事所が二件発見、宿も二件発見した。

しかし、今の手持ちの金額で、飯が食えるのか? とも思ったし、ここの通貨がベニーと言う見たいなので、これでどのぐらい買えるんだろ……と思い、今の手持ちの金額を確認してみる。

手持ちの金額が、500ベニーらしかった。

まあ、この500ベニーを元手でどれぐらい持つのか? と解らなかったので、とりあえず、節約しながら、考えて行こうと思い、まずお腹が減ったので飯にする事にした。見つけておいた食事所に入り、店員が「いらっしゃいませ」と言って来る。

店員の格好は、ウエイトレス見たいな格好をしていて、見た目的に言うと、素朴な感じがして、ちょっと可愛かった。

この子、この店で人気あるのかな……? とは思ったけど、今の僕の状態はこの子と同じ女なので、こんな考えを持つ事は変なのかも……とか、ちょっとだけ思ってしまった。 店内をよく観察して見てみると、木の椅子に木のテーブル、カウンターも全て木で出来ていた。

鉄とかコンクリートとかないのかな? と思ったが、まあ木でも椅子は椅子、テーブルはテーブルなので、木の椅子に座り、メニューを見てみる。

メニューは、僕が元いた世界とほとんど変わっていなく、知っている料理が、沢山あった。まあ、値段の表記が「ベニー」となっているので、円じゃないから、やっぱり異世界なんだ……と実感、とりあえず……安くて、腹持ちがいいのを選ぶ事にした。

僕が頼んだのは、カボチャのスープと卵焼きで、合計200ベニーだった。

出された料理を見てみると、見た目は旨そう、だけど味はどうなんだ……? と思い、食べてみる。

味は、甘くなくて、ちょっとしょっぱかった。

まあ、食えない事はなかったので、全部平らげて、金額を払い、外に出る。

外に出て、驚いたのは、普通に杖を持って歩いている人を見かけた。

杖を持っていると言う事は、この世界は魔法があるんだと思う。

まさか、こんな街中で「それ、コスプレですか?」と聞いても「は?」とか、思われるかも知れないかな?それにしても……町の中を歩き回って思うのは、武器を持っている人が多いな……と感じた。

杖を持っている人がいたり、剣を装備している人がいたりしているので、冒険者とかもいるのかも知れなかった。

杖を持っていると言う事は、魔法が使えると思うので、魔法か……もし使えるなら、僕も一度はやってみたいかも?

けど……今は宿の確保を優先的にするかと思い、見つけておいた宿に向かう事にした。宿に辿り着き、宿の名前は「サーシャルーン」と読めた。

中に入ると、従業員らしき男性が



「いらっしゃいませ、ご休憩ですか? それとも宿泊ですか?」

そう聞いてくる。なんか、ホテル見たいな受け答え?

僕は、手持ちの金額を全て出して


「この金額で、何日ぐらい泊まれますか?」

そう聞いてみると、店員は


「そうですね、お客様の手持ちの金額ですと、Bランクの部屋でしたら、三日間泊まれますね、Aランクですと、一日になります、Sランクですと、無理ですね」


「じゃあ、Bランクの部屋をお願いします」


「かしこまりました、では……何泊泊りますか?」


「じゃあ……このお金で泊れる分だけ、お願いします」


「解りました、では、部屋にご案内しますね」


そう言って、従業員について行き、Bランクの部屋の中に案内された。


「では、ごゆっくりどうぞ」


「あ、はい」

部屋の中を見渡すと、そこにあるのは、毛布二枚、木の椅子、鏡、たったそれだけだった。とりあえず、鏡があったので、自分の顔を覗き込んでみる。


「あ、結構可愛いかも……」


そこに写っていたのは、栗色のセミロングの髪をしていて、ちょっと童顔が入っている可愛い感じの顔が、鏡に映りこんでいた。年で言うと……十代の少女に見えるって感じだった。


「うーん……こう言うのを、美少女と言うのかも? 体のサイズは……見た目的に胸のサイズが小振りって感じかな?」


そう言って、触って確認してみる。触ってみると、少しだけへこんで、ちょっとだけ気持ちよく感じた。なんか……このまま触っていると、不味いかも……と思ったので、触るのをやめる。まあ……このぐらいのサイズが丁度いいのかな……と思う事にして、毛布を被り、寝る事にした。

とりあえず明日の方針をどうするかだけど……この体になっちゃったんだし、剣を装備しているから、冒険者か剣士なのかもしれなかったので、じゃあ……とりあえず、何が何でもお金を稼ぐ事かな? これを第一目標にする事にして、今日はもう寝る事にしたのでした。

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