第1話「祐徳稲荷神社門前商店街」⑩

※場所は"前線カフェ店舗前"(オープン初日)。⑨の翌朝。時間の頃は11時~12時くらい (※)内は演出指示です。<>はセリフ以外の演出ほかシュチュエーションです。




<人出でごった返している稲荷神社門前商店街いなりじんじゃもんぜんしょうてんがい




祈里いのり:「(※甘い声で)本日、オープンしました♪"前線カフェ"でーす。皆さーん、休まれていきませんか?」




神那かんな:「祈里いのり、何だか嫌らしい目をした男の人達から見られてるから、その声はやめて。」




沙希さき:「(※オドオドしながら)いらっしゃいませ。本日、オープンしました。」




美琴みこと:「いらっしゃいませ。"前線カフェ"へようこそ!何名様でお越しされてますか?」




客:(男性でも女性客でも可):「2名です。」




美琴みこと:「店長、2名様、ご案内いたします。テーブルとお座敷ありますが、ご希望はありますか?」




客:「じゃあ、座敷で。」




美琴みこと:「稲穂いなほさん、亜都あとさんお願いします。」




稲穂いなほ亜都あと:「はーい。お客様、こちらへどうぞ。お座敷はこちらからです。」



<しばらくの間、ガヤガヤ音が聞こえる>




美琴みこと:「いらっしゃい…あ、かめさん!」




かめさん:「美琴みことさん、初日から大盛況ですね!今、席空いてるっすか?」




美琴みこと:「かめさん、カレー食べれれるんですか?」




稲穂いなほ:「(※やや小馬鹿にした風に)かめ、食べるのか?食べるんか?カレー?」




かめさん:「稲穂いなほちゃん、俺じゃないって!俺もお客さんが沢山で手が回らない。(※しばらく間を空けて)あおいさんが…あおいさんがこちらに来てるから…。」




稲穂いなほ:「(※やや小馬鹿にした風に)ふ~~~~ん」




亜都あと:「(※勢いよく)稲穂いなほちゃん!」




稲穂いなほ:「亜都あとちゃん、ごめんごめん。空いてますよ。空いてます。テーブルですか?それとも、お座敷?」




かめさん:「(※やや緊張した声色で)あおいさん、空いてますよ。テーブルかお座敷…」




美琴みこと:「いらっしゃいませ。」




あおい:「こんにちは。私は空いてる席ならどちらでも構いません。(※しばらく間を空けて)そこの子…(稲穂いなほを見つめて)」




<あおい、そっと、稲穂いなほに近づく>




あおい:「(※耳元で囁くように)あの時の"編みぐるみ"ちゃんですね。お狐様の?」




稲穂いなほ:「(※元気に)お姉さん、お久しぶりです。稲穂いなほです。」




あおい:「やっぱり…。稲穂いなほちゃんっていうのね。私はあおい鍋島 葵なべしま あおい。知ってるかとは思うけど、この稲荷神社いなりじんじゃの巫女をしてます。」




亜都あと:「い、稲穂いなほちゃん。」




稲穂いなほ:「(※急に小声で亜都あとの耳元で)この人が私をここに連れてきてくれたの。」




亜都あと:「亜都あとといいます。稲穂いなほちゃんと友達です。」




稲穂いなほ:「(※キッパリと)そう私達、"親友"なんです。」




あおい:「稲穂いなほちゃんと亜都あとちゃん、宜しくね。」




美琴みこと:「(※急いだ口調で)稲穂いなほさん、ごめんなさい。お客さんを早くお席に…。亜都あとさん、外の誰かをヘルプに呼んで来て!」




亜都あと:「はい。分かりました。」




<しばらくの間、ガヤガヤ音が聞こえる>




祈里いのり:「いらっしゃい…」




<祈里いのりの挨拶の間を入れずに>




理名りな:「(※元気な声で)ちわー。蒼羽あおばさん、いや店長、生きてますか?」




祈里いのり:「い、生きてる?(※しばらく間をあけて)店長!店長!」




<厨房の奥から>




蒼羽あおば:「(※離れた距離から)ちょ、ちょっと、無理無理」




理名りな、づかづかと調理場へ入る>




理名りな:「(※冗談風な軍人口調で)天乃 理名あまの りな緒妻おつま社長の命によりお手伝いにきましたはせ参じました!」




蒼羽あおば:「り、理名りなりなちゃん、志織しおりちゃんは?」




理名りな:「(※冗談風な軍人口調で)サー!この不肖、天乃 理名あまの りな緒妻おつま社長より、お姉ちゃんより私の方が調理スキルが高いから、お手伝いにはせ参んじよと命をうけております。」




蒼羽あおば:「(※呆れた声で)了解しました。じゃあ、調理のお手伝いをお願い。」




理名りな:「(※冗談風な軍人口調で)YES Sir」

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