第5話 後輩を見捨てる
私は決めた。
後輩を見捨てよう。
おっちょこちょいで、ドジで、世話の焼ける後輩。
甘え上手で、誰からも愛された後輩を。
けれど、彼女は誰かに背中を預けるふりをして、その人の背中を狙う様な卑怯な人間だった。
彼女とは部活が一緒だった。
私は頼りない後輩を手助けしながら、一緒に努力を重ねるのが楽しかった。
そのかいもあって、後輩は私と同じ大会の選手に選ばれた。
けれど、当時の日。
彼女はこっそりと、私の道具を壊していた。
結果、私は大会に出る事ができなくなって、後輩は大会で良い成績をおさめた。
証拠はない。
私一人が目撃していただけ。
話していても誰も信じてくれないだろうから、今まで黙っていた。
けれど、その時の復讐が今ならできる。
「さようなら、あなたが犠牲になってね」
「どうしてですか、先輩! 私、何も悪いことしてないのにっ!」
証拠が残ってないからといって、しでかした悪事が無かった事になるわけではない。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます