訪問2

彼らがうどんを食べている時、ラディオから「HEY、ウザラムド、パラグドナこのラディオを聞いているかい?」と彼らの事を知ってるかのような声がした。「どういう事だこいつは」「怒るんじゃない、ウザラムド」そしてまたラディオから「貴様らは、今ウザラムドが『どういう事だこいつは』と言い、パラグドナは『怒るんじゃない、ウザラムド』と言った。そして現在、貴様らはカップ容器のなにかを食べている。そうだろう?」と声がした。「こいつ、我々を見ているかのようだ」「YES。窓からの音を聞き、背景を見ていたから、貴様らの家を特定できた。現在、貴様らの家に向かっている。最後に言おう、『人生論』で生きる希望、意味なんかないとか、人間の存在価値なんかある訳ないとかいう、不謹慎な事が書かれている本が少ないのは何故か分かるかい?」「そんなもの、出版できる訳がないからだろ」「That light、たとえ出版出来たとしても、売れる訳無いからね。我々は、いつも絶望に追われている。社会人は仕事という絶望に追われ、学生は勉強、就職、受験という絶望に追われる。だが、自殺願望者は卑怯である、自殺をし、すぐに絶望から逃れようとしているからだ。その絶望から逃れるためにあるのが、「人生論」があるのだ。私が言いたい事は以上だ」そして、彼らの居る家のドアからガチャという音がした。

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