300字プロット企画:未知なる遥か

 ルカ:女子高生。一か月前に誘拐された。

 未知ミチル:? 同じくらいの年齢に見える。女の子。


 

 アパートの一室に軟禁されている二人。

 未知ルが先に居り、遙ルカは後から誘拐されてきた。

 未知ルが言うには、玄関からも窓からも外には出られないが、それ以外には不自由していないという。

 これは遙ルカが誘拐されて一ヶ月経った時の、彼女の新しい『日常』。


「くぁ」

 あくびをしながら遙ルカがリビングに来る。

「おはよ、未知ル。あー、いいにおいする」

 キッチンに立つ未知ルに挨拶をする遙ルカ。

 未知ル、少し笑って返事をする。

「おはよう。フレンチトースト。食べる?」

「たべる!」

「顔、洗ってきなよ」

「はーい」

 遙ルカ、去る。

 未知ル、リビングのテレビに視点を合わせる。

 以下の内容がニュースで流れている。

『──遙ルカさん(17歳)が行方不明になってから一ヶ月が経ち──』

 感情の読み取れない顔でニュースを見る未知ル。

 未知ル、呟く。

「……明日ゴミの日だっけ。玄関にまとめとかないと」

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掌編 詰め合わせ パック 小瓜 幾 @0u1i_19

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