注意!これは『オチのある』話です。

私の名前は楽。楽しい事が好き!なのに……

何もかも思い通りにいかない。

遊んでる事が唯一の幸せなのに、それ以外で『幸せ!』って感じた事なんてない。

だから私は家出してやった。みんな大嫌い。


取り敢えず『あそこ』に向かうか。

そうすれば全て忘れてしまえそう。

私は走った。


タッタッタ


「はぁはぁ……」

結構疲れた。最近あまり外に出てないからかな?

もう嫌だ、早く『あそこ』に行きたい。

足はもうパンパンなのにそれでも私は走り続けた。


タッタッタ


途中、友達の空ちゃんに会った。

「楽ちゃんどうしたのー?」

いつもなら場所を伝えて仲良く別れる。でも今日は……

「さようなら。」

そう冷たい声で言って私は走っていった。


さらに学校の先生にも会った。

「お、楽じゃねーか!宿題終わったのか?」

「関係っ……ないでしょう……」

息を切らしながらそう言って、また私は走っていった。

そうだ。もう宿題なんて関係ない。


「やっと……見つけた……!」

あの廃ビル。あそこは絶好のスポットらしい。


タッタッタ


私はビルに入り、階段を上っていった。

このたくさんの階段を上るのはすごく辛いけどこの疲れも忘れてしまえるんだ。


タッタッタ


そして私は屋上に着いた。

勢いよくドアを開け、勢いよく走り、勢いよく飛び降りる。


落ちていく。落ちていくのがすごく分かる。

……最後に君に言いたい事があるんだ。



言ったでしょ?『落ちのある』話だって。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る