第17話 ガキンチョ、現実を知る

「戦士はどこかのNo.1じゃないとつぶしが利かないし」

つまり過当競争になっている。


「魔法使いは目的を達成したらすぐ冒険者辞めるし」

元々彼らは戦闘要員ではないし。


「シーフはまあ言うまでもない」

今どき洞窟の奥に財宝が詰まった宝箱などあるわけない。


「だから僧侶が一番いいらしい」

ある程度の白兵戦能力を備えて回復と防御ができるので便利らしい。


「そうりょってそんなかんたんになれるの?」

ガキンチョは当然の質問をしてきた。


「なれるっぽいよ」

知り合いも一週間くらいの研修でなれたと聞いた。


「それではけんややりがうれぬではないか」

ガキンチョは不満げな声をもらした。


「まあああいうのもあるし」

丁度いいのぼりが出ていたので私は指さした。


「なんと!」

ガキンチョはそれを見て驚嘆の声を上げた。



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