第2話
金曜日、俺はウキウキしながら目覚めた。
でも、身体が重い。
寒気もする。
関節の動きがぎこちなく、頭痛もする。
「ヤバっ!? コロナか?」
このところそんなに多人数で活動する事はなかったんだけど・・・
とにかく、医者に行こうと下宿のおばちゃんに発熱外来のある医者に連れていってもらった。
「PCR検査結果は3時過ぎにならないと判らない。その間は自宅で静養し、外室はしないでください。まぁ普通のインフルエンザだとは思いますが・・・」
医者からはそう言われ、インフルエンザ用の薬を処方された。
帰り道、あまり人が居ないのを確認しながらコンビニに立ち寄る。
暫くのひきこもりを覚悟しておにぎり、サンドイッチや緑のたぬき、赤いきつね等のカップ麺をたんまり買い込んだ。
不安と情けない気持ちがどっと押し寄せてきた。
不意に瑞希から誘われていたお祭りの事を思い出す。
どうやって断ろうか悩んだが・・・
今朝からの事をそのまま伝えた。
∼∼∼∼∼∼∼∼∼∼∼∼∼∼
瑞希ごめんなさい。
せっかく俺の為にいろいろ動いてくれたのに
朝、急に発熱して・・・
医者にはインフルエンザだろうとは言われているけど・・・
どっちみちお祭りには行けなくなった。
これで神山さんに会うチャンスは無くなっちゃた。
下宿先でこんばんは大人しく寂しくひきこもりしています。
∼∼∼∼∼∼∼∼∼∼∼∼∼∼∼
「アァァ 初恋ってやっぱり実らないんだな。」
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