5話 夜の恐怖失禁

それから私たちは三人で合流して、すぐに就寝時間になる。夜中になると、やはりトイレに行きたくなって目が覚める。

私はこっそりと部屋を出て、暗い廊下に出る。


「はぁ~怖いなあ」


夜の学校は不気味だし、何より幽霊が出るかもしれないと思うと足が震えてしまう。

私は勇気を振り絞って女子トイレに向かう。

 そして女子トイレに入り個室のドアを開けようとする。

そんな時だった。後ろの方から物音が聞こえてきた。


「ひぃっ!」


思わず悲鳴を上げる。

私は恐る恐る振り返る。

しかし、そこには誰もいなかった。


「あ、あれ? 気のせいかな?」


私はホッとして再び前を向く。

今度は私の正面、ちょうどドアの隙間から幽霊の姿が見えた。


「きゃあああっ!!」

「うるさいわね。静かにして頂戴」

「え?」


目の前の幽霊をよく見ると、それは絵美ちゃんだった。


「なんだ、絵美ちゃんだったんだ」

「そうよ」

「脅かさないでよ」

「うん……あっ」

 

腰を抜かして尻餅をついた私のお尻から生暖かい感触が広がる。


「ちょ、ちょっと待って」


慌てて立ち上がるが遅かった。

床には大きな水溜りができてしまった。


「あんた、まさかお漏らししたわけじゃないでしょうね」

「だ、だって……」

「まったく、これだから子供は」


絵美ちゃんは呆れたように言う。


「うぅ、ぐすん」

「泣くんじゃないの。仕方がないから先生に言って着替えを貰いなさい」

「う、うん」


先生に着替えのジャージを貰うと私は再び就寝する。

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