2話 林間学校の始まりとおねしょ再発!?

それから私は明らかに調子がおかしくなった。

授業中に強い尿意に襲われそのまま先生に言えずに漏らしてしまうことが増えた。それも1回だけでなく何度もだ。

私はそれでクラスメイトの渚と凛から軽くからかわれるようになった。

そして、林間学校に行く日が来た。

この日の早朝、いつものように目が覚めた。


「あれ? なんか変だよ」


寝起きなのに妙に体が火照っていた。


「おかしいな。風邪かな?」


熱を測るため体温計を探していると、突然股間に違和感を感じた。


「えっ?」


パジャマの中に手を突っ込んでみると、股間の辺りが湿っぽい感じがした。

まさかと思って布団の中を確認する。


「嘘、やっちゃった」


なんと、おねしょをしてしまったのだ。

急いで洗面所に行って濡れた下着を脱ぐ。

幸い、ズボンもぐっしょり濡れている。


「うそ、信じられない」


どうしよう。今日は林間学校のバスに乗るのに……。


「お母さん、ちょっと来て!」

「なぁに香穂子、朝っぱらからうるさいわね」

「あの、私、おしっこ出ちゃった」

「えっ!? どういう事?」

「だから、その、やっちゃったの」

「仕方がないわねぇ。とりあえずシャワー浴びてきなさい」

「うん」

「それと、お父さんには内緒にしておいてあげるから、ちゃんと言いなさいよ」

「わかった」


私は仕方なく浴室へ行き、シャワーを浴びた。


「はぁ、どうしよう」

「月村さん、おはようございます」

「あっ、先生、おはようございます」

「どうかしましたか?」

「えーと、実は……」


私は仕方なく今日の林間学校で起こるかもしれないことを話した。


「あらまぁ、そりゃ大変ですね。でも大丈夫ですよ。そういう時は保険委員に相談すればいいんですよ」

「保険委員」

「そうです。ほら、そこにいるじゃないですか」


先生が指差した先にいたのは、私のグループの女の子だった。


「あ、あの人が新しい保険委員でしたっけ?」

「そうだけど、何か問題ある?」

「いえ、別に」

「じゃあ、そういうことだから、困ったことがあったら相談してね」

「はい」

「あ、それと、おねしょの事、他の人には言わない方がいいわよ」

「そうだよね」

「恥ずかしいでしょ」

「あ、はい」

確かにそうだ。

私は憂鬱になりながらも、どうしたらいいのか考え始めた。

しかし、いくら考えても何も思い浮かばなかった。


「月村さん、準備できた?」

「え? ああ、はい」


結局、私は保険委員の子に話すことにした。


「あの、少しいいですか?」

「何?」

「その、ちょっと聞いてほしいことがあるんですけど」

「いいわよ。言ってみて」

「実は、今日林間学校に出発する前に、おねしょしちゃって」

「そうなんだ。それは災難だったね」

「それで、もし失敗したら助けてほしいんだけど……」

「OK! 任せて」

「ありがとう」


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