第10話

気がつくと、お昼の時間になっていた。うん、一時間以上寝たって感じがする。というか、誰も起こしてくれなかったんだな……昼になったので、今日も学食に行く事にして、教室を出る。 教室を出てから、学食に向かうと、人が多くいて、混雑していた。

俺も、券売機の前に並んでいるので、並ぶ事にした。数分後、やっと俺の番になり、何しようかと考えて、カレーライスにした。食券が直ぐに出て、カウンターに食券を出してから、数十秒でカレーライスが出てくる。

うん、早いな……ほんと……

俺はそう思いながら、空いている席を見つけたので、そこに座る事にした。

俺がカレーライスを食べていると、俺に話しかけてくるのがいた。


「あ、あかねちゃん、こんな所にいたんだ? 探したよ」


そう言ってきたのは、主人公の初崎孝之だった。探していたと言う事は……嫌な予感がヒシヒシと感じるのだが……


「えっと……先輩、私に何か?」


「実はね? 今日、流星群が見えるらしいから、一緒に見ようね? 時間は、夜の8時に学校に集合って事で」


なんか、行く事が決定済みで話されている。これを断ったら、前見たいにループするのか? とか思ったので、内心嫌と思いながら、作り笑顔でこう言った。


「あ、はい、分かりました、学校で待ち合わせですね?」


「うん、じゃあ待ってるから」


そう言って、主人公はいなくなる。

どうやら……主人公とのラブイベントは「主人公と流星群を見る」と言う事らしい。ループ現象も起こらなかったし、もしここで、断ったら、ループしていたのかもしれないな……このラブイベントを回避する事は出来ないので、どうするかだが……そうだ、他の攻略対象キャラを誘う方針で動こうと思った。そうしたら、主人公とのラブラブフラグを回避できるんじゃないか? と思ったので、誰から誘うか……と悩み、まあ攻略対象キャラがいそうな場所から探していく事に決めて、カレーライスを食べ終わる。時間が余ったので、他の攻略対象キャラを探しに行く事にしたのであった。

まず……何所から行くかよ迷って、屋上に行く事にした。屋上に出ると、外は日差しが強く、結構暑く感じられて、数人の生徒がお弁当を食べていたりしている。

その中に目標となる人物を見つけたので、声をかけてみた。


「高村先輩、こんにちはです」


俺が、声をかけたのは、三年生の高村菫であった。高村菫も攻略対象キャラの一人で、銀色の髪の色をしている。

それにしても……この人も美人だな?それに胸がでかい。西村舞と同じくらいなんじゃないか?って思ってしまうんどが……


「あら、貴方は……確か、水無月さんでしたっけ?」


「はい、一年の水無月あかねです、実は高村先輩に言いたい事があって、来ました」


「私に言いたい事? それは何?」


「実は……今日、孝之先輩に星を見ないかって、誘われてるんです、私一人だけと言うのも嫌なので、高村先輩に声をかけたんです、今日、先輩って予定ありますか?」


「私……? そうね……今日は、何も予定ないわね……孝之に誘われてるのね?」


「はい、先輩もどうですか?」

「……分かったわ、私も行く事にするわ」


「ありがとうございます!じゃあ、時間は夜の八時に、学校の前で待ち合わせです」


「了解」


「じゃあ、私は行きますね」

良し、これで孝之と二人きりという状況は回避されたな?次はどうしようか……と思っていると、キーンコーンと鳴ったので、仕方がないので、自分のクラスに戻る事にした。

次は、放課後にでも、攻略対象キャラを探そうかな……と、思った。

午後の授業も何なく終わり、放課後。俺は早速、攻略対象キャラを探しに行く事にした。最初に向かったのは、図書室に行く事にして、図書室に向かう。図書室にたどり着いて、中に入って、目標の人物を探してみると、本を読んでいる風見理子を見つけたので、声をかける事にした。


「風見先輩、こんにちは」


「……」

ん? 反応が無いな……? もう一回、声をかけてみる。


「風見先輩?」


「……」

また、反応が無かった。

なんか……凄い集中力で本を読んでいるみたいである。どうやったら気がつくかな……と思い、一回やって見たい事があったので、それを実行する事にした。


「風見先輩~」

そう言って、胸を揉む。お~柔らかいな~少なくとも、水無月あかねよりは、胸はあるって感じだなっと。


「っきゃ!……い、いきなり何するんですか!?」


「だって、反応が無かったですし、今の声、ちょっとかわいかったですよ? 先輩」


「は、恥ずかしい……え、ええと……あかねちゃんだったよね?」


「はい、水無月あかねです」


「一体私に何の用……?」


「実は、先輩に聞きたい事があって」


「聞きたい事?」


「先輩胸のサイズ大きいですよね? 少なくとも私よりはありますし? どのぐらいあります?」


「い、言えないわよ! と、と言うか……なんて事聞いてくるの!?」


「冗談ですよ、で、ほんとの聞きたい事は、実は孝之先輩に誘われていて、で、私だけと言うのも嫌なので、風見先輩に声をかけたんです、先輩、今日ってお暇ですか?」


「今日……? 今日は……御免なさい、本を読み終わったら、行く所があって暇じゃないの」


「そうなんですか……がっかりです」


「え……な、なんでがっかり?」


「孝之先輩との事を私、手助けしようと思ってましたから」


「そ、そんな事をして貰わなくても……じ、自分で何とかしてみるよ……?」


「そうですか? じゃあ、いっぱい先輩に声かけて下さいね? あ、用件はこれだけなので、私は行きますね」

そう言って、俺は図書室から出て行く。

そうか……風見理子は、参加出来ないのか……じゃあ次は誰に声をかけるかな……と、そう思ってたのだった。

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