第2話

俺は、とりあえず水無月あかねとなってしまったので、これからの行動を考えてみる。確か、ゲーム「ラブチュチュ」では、色んなイベントがこれからある筈なので、それを出来るだけ、回避する方向で、動こうと思う。

まず、時計で時刻を確認してみる。時刻は、朝の七時となっていた。

確か、水無月あかねは、高校に通っている一年生だったので、カレンダーを見てみると、今日は月曜日と言う事は……平日なので、学校に行かなくちゃいけないかと思う。

なので俺は、着ているピンクのパジャマを脱いだ。パジャマを脱いで、現れたのは、白色のブラジャーだった。 うん、改めて思うと、女の子になったんだな……と、つくづく実感してしまった。

触りごごちはどうなのかな~と、思い、胸を触ってみる。


「ん……」


感触は、結構柔らかく、なんか……フニフニしていた。

俺って、女の子と付き合った事が無かったから、女の子の胸を始めて触ったんだけど……他人の胸じゃなくて、自分の胸と言うのがなあ……って、ちょっと残念な気もしてしまった。おまけにちょっと、体が熱くなった気がして、即触るのをやめた。

もしかして……俺、ちょっと感じてしまったんだろ~か……と、思ってしまったのである。気を取り直して、下も脱ぐ。

下も上とお揃いなのか、白色のパンティーを履いていた。


「男のままだったら、興奮するんだろ~けど……今じゃなあ……」


元の姿だったら、興奮するのかも知れないが、自分の体になってしまったので、ちょっと、残念な気分になった。気を取り直して俺は、ハンガーにかかっている、高校の制服と、折りたたんであるスカートを持って、着る事にした。うん、制服とスカートは、ゲームと一緒なんだな……と、思ったのである。ちなみに色は、クリーム色で、リボンが青色で、スカートの色が緑色の、ちょっと変わった感じの制服だった。女物の制服なんか着た事がなかったので、苦戦しながら、何とか着る事に成功し、鏡面台で、自分の姿を見てみる。

鏡に映っていたのは、制服を着た、水無月あかねの姿が、映し出されていた。

改めて見てみると、思いっきり美少女だよな……と、思う。

主人公が、惚れるのもなんかわかる気がするな……と、思ったが、俺は、主人公と恋愛する気は全くないので、主人公に惚れられないように、頑張る事に決めたのである。


そう思っていると、外の部屋から


「あかね~? 起きてる~? 朝食出来たわよ~」


そう聞こえてきた。確か……ゲームだと、俺に話しかけてくる人物は、水無月あかねの母親、水無月文香だと、思われる。

水無月文香さんか……ゲームキャラとしては、かなり綺麗な人だったんだよな?

この世界の文香さんもやはり……ゲームと同じグラフィックなのだろうか……?

俺は、返事しないのもなんなので


「うん、起きてるよ、今からいくね~」


そう答えて、自分の部屋を出るのであった。

部屋から出て、すぐにリビングが見つかり、その部屋に行くと、そこにいたのは、朝食を用意して、エプロンを付けた、ゲームと同じ姿の、水無月文香さんがいた。


「あ、あかね? 起きたのね? いつもは、遅刻ぎりぎりだったじゃない?」


「そ、そうだっけ?」


「そうよ~? いっつも私がおこしに行ってあげてたんだから、一体どういう心境なのかな?」


えっと……とりあえず怪しまれないようにしよう……


「私だって、たまには早起きするよ」


「そう? それは、助かるわね? あ、朝食出来てるから、食べて学校行きなさいね?」


「あ、は~い」


そう言って俺は、用意された朝食を食べる事にした。うん、かなりおいしい。文香さんは、料理上手なのか……と、感心してしまったのである。

しかし、この世界の朝食と言うのも、俺が元いた世界の朝食とあまり変わらないな……と、思ってしまった。あっという間に食べ終わって


「あ、そろそろ出かけなさい? あかね?」


「あ、うん……行ってきます」


とりあえず……行動しないと何も始まらないので、通っている高校とやらに行く事にするのであった。






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