第48話 止められた世界の中で
「なんだココ!天国よりいーじゃん」
「ねえー、、ズルくない?私達に黙ってたの」
「独占は良くない、、教えるべき」
「やったぜ、こうも早くまた宴会が出来るとはな」
「オラっ呑もうぜ!」
「「「「かんぱーい」」」」
「ヤダッ!このグラスのオツマミ美味しい」
「ピンチョッて串の奴も美味い!トマトとモッツァレラっての最高ー」
「プハービールやバー」
「僕露天風呂行ってくるー」
「「「「創造神様が独占してるよー、ぞー」」」」
ねえ、、またなの?
何か早くない?
しかもここホテルグランドハチミツの最上階貸切だよ
えっ?何で他の客が居ないのか?って、、、
夜仕込みが終わって帰ろうと思ったら、、、
!!!時間止められたのー!!!ウウウッ眠いのに、、、
とりあえずビーとミツバチさん30匹フル稼働だよ
いつもの定番メニューはビーとミツバチさんに任せて
今回はコンソメスープやりたかったんだよね!
まずは牛のクズ肉をたくさん集めてミンチにする
ボールに入れて、玉ねぎのスライス、にんじん、セロリ、黒胡椒、塩、ローリエ、ネギ、少しだけトマト
そこへドバァーと卵白を投入
グッちゃぐちゃに混ぜてデッカい鍋に入れる
今回作るのは100リットル入る超デカイ寸胴
だからお肉も野菜も大量
卵白なんて卵100個分
そして水を8分目まで入れて点火
木ベラでずーっと混ぜる
そして60度くらいになったら手を止めて沸騰するのを待つ
いつも思うけど!よくこんな汚い見た目からあんな綺麗になるよね、、、
周りからフツフツいってきた、、、
ここで1箇所優しく穴を開ける
するとそこからボコボコと沸くコンソメスープ
あとは弱火で6時間
美味しくなーれっ
美味しくなーれっ!
そしてもう一つ
ワイバーンのお肉を一口大に切って適当な大きさの野菜と煮る
それをミキサーで柔らかくして器に盛る
その上からスライスして茹でたじゃがいも
ベシャメルソース
最後にチーズ
フランス伝統料理のパルマンティエ
あとは骨付き仔羊肉の香草焼き
この羊は肉ダンジョンにいたシープウィザードだからめっちゃ美味しいよ!
羊特有の臭さがほぼないから羊初心者でもおすすめ
なんか欲しいな、、、
わかった!
キャベツの千切りに塩とごま油、そこにレモンと胡椒、醤油を少し
キャベツのナムルみたいな物の上に羊を乗せれば、、ジャーン!完成
彩りにラディッシュをスライスして載せる
ピリッときて美味しいもんね!ラディッシュ
ラディッシュと言えば、、、北海道の山わさび!
その名もホースラディッシュ
西洋わさびって方がしっくりくる人も居ると思う
ソレを擦りまくる、、、そして嗅ぐ、、グハァーッ
息ができない「涙」
北海道民すらキツいからね
もし山わさびに興味あっても擦りたて絶対NGだからね
ダメだよ!絶対
この山わさびに大根おろしとゆずぽんとかつおぶし
もおこれだけでご飯三杯はいけるよ!マジで
「すいません、大変お待たせしました!
コンソメスープ、パルマンティエ、仔羊肉、山わさびです
山わさびは気をつけてください!ちょっと辛いです」
「ホント!鼻にぐわってきたわ!でも美味しー」
「んー!パルマンティエとワインが合う」
「コンソメスープ綺麗だな」
「コレ中にぷにょぷにょしたの入ってるよ」
「あ、それじゅんさいって物です!」
「へー凄いぷにょぷにょしてる!面白い」
「地球の琥珀って石みたいで綺麗だな」
「琥珀はこっちにもあるだろ」
「あれ?あったっけ?」
「それどーでもよくなくなくない?」
「うわー、、ふるっ」
「いやお前のだっちゅーのの方が古いからなマジで」
「、、ダッダーン、、よりマシだろ」
「ギャハハ、、ペチャパイのくせ、、ハイッ!すいませんでした」
「ねえねえ、、今日はこのアワビと甘鯛ってのもお願い」
「はーい!」
アワビといえばやっぱり、、、アワビの酒蒸し
殻から外したアワビを日本酒とお出汁で煮る
そして薄くスライスして殻に戻す
完成
次はアワビのガーリックバター肝焼き
ニンニクをバターで炒めて、肝を先に炒める
刻んだパセリと殻から外したアワビをスライスして投入、塩とちょっと醤油
少し焼いて完成
肝のほろ苦さとコクがたまらない一品
最後にアワビを海水で2分茹でる
出して冷やしてスライスしてレモンと醤油と万能ネギ
歯が悪い人でも柔らかく食べれる
甘鯛は関西だとグジって呼ばれてるんだよね
腐っても鯛です
新鮮だけどねコレ
頭の下の所から3枚卸し
尻尾と頭を串で刺してのけぞらせ
その中に甘鯛の活け作り
そして甘鯛の煮付け
お寿司
天ぷら
蕪蒸し「冬はサワラでやるとめっちゃ美味い」
あとは、、すり鉢で擦って、卵白と少し生クリーム、塩、胡椒、万能ネギ
団子にしてお出汁で煮る
お皿に移してあんかけをかければ完成
甘鯛の甘酢あんかけ
「お待たせしました」
「キャー美味しそうー」
「アツッ、、うまっ!甘酢あんかけやばっ」
「幸せー」
「やっぱり今度スノボー行こうぜ」
「なっ!創造神様縛っちゃう?」
「皆んなでお酒の状態異常耐性下げられないかなー」
「爆弾で吹っ飛ばすとか?」
「ソレやったら消されるよ、君」
散々食べて呑みまくった後
ビリヤードやプール、下のお土産屋さんに行ったり、外の露天風呂に行ったりと自由な最上位の神様達
中にはスポーツで遊ぶ神様達もいた
神々の戯れって感じで凄かった!
空間がバゴンッバゴンッ歪んでたよ!
そしてまたこの最上階でのんびりしてると僕に色々言ってきた
「リクエストしていーい?」
えっ!神様ってリクエストオッケーなの?
てかどんな激ムズミッションだろ、、、怖い、、
「あの、、出来る範囲でやらせて頂きます」
「ウフフ!そんな難しく無いわよ!貴方なら
ズバリ!もっと化粧品増やしてーって感じね」
ズコッ
「、、化粧水や乳液は作りましたけど、、」
「ノンノンよ!熊ちゃん!もっとあるでしょ!化粧品と言えば、、、そう!カラコンとかアイプチとかマスカラとかアイメイク?なんならウィッグとかエクステもね
アーン、、もう整形もやってみたいわー!」
「脂肪吸引もな」ズドンッ!
あーあ、、男神ぺちゃんこ、、、
「分かりました!少しずつ増やしていきます、、眉毛書きなら今出来るかもしれません
「もおーアイブローでしょ!ウフフ!おねがーい」
「ハイ、少々お待ち下さい」
えーっとノム爺のとこに乳鉢があったはず
ノム爺何の為にコレ作ったんだ?、、綺麗だから?
あとは酸化鉄と、、オイルとエタノール、、あとはゼラチンでも大丈夫かな、、、
素材を集めて最上階へ
乳鉢にオイルとエタノール、溶かしたゼラチンをよく混ぜて
酸化鉄を少しずつ、、、
ヨシっ茶色が出来た!コレをコンパクトケースに流して固まれば完成、、さらに濃度を上げて、、
ヨシっ!焦げ茶色が出来た!
もう少し足すと、、ヨシっ黒が出来た
あとは筆ペンを添えて、、
「すいません、お待たせしました!」
「キャー、、熊ちゃんありがとう。助かったわ」
早速女神達は化粧品を持ってメイク室へ行ってしまった
「なあ、、なあなあ、、俺らさ革ジャン欲しいんだけど!」
「革ジャン、、ですか?、。あっ!あの単車乗りが着るみたいな?」
「そうそう、、だってせっかくサングラスもあるしさカッコいいだろ!男神達だけでバンドでもやろうかと思ってな」
最上位の神様達のバンド?なにそれ、、凄そう
「分かりました!早速取り掛かります」
「おっ!さすが男同士、分かるね!サンキュー」
もはやこの男神がエーちゃんに見えてきたブーであった
確か、、黒毛和牛みたいな皮が、、あっ!あった!
革ジャンって後から顔料ってのを塗ってピカピカにするらしいんだけど
下手な人や安い商品だと2年経たずに塗料が取れちゃってボロボロだからなー
なので素人はそこまでやらないで
この元の色合いを生かした作り方でやった方が良さそう
丁度真っ黒で綺麗だからねこの皮
えーっと各パーツに切って!!ミシンで縫って!!
神様達はシュッとしてるからMサイズかな
Lサイズも作っておこう
うん、、いい感じだ
僕は3 Lか4Lだからいいや、、
腰の所のベルトでギュッと締めて、、ヨシっ
完成ー!
まだこっちの世界チャックが無いからね
ポケットだけだけど
「お待たせしました!どうでしょう」
「オー!熊ちゃーん、、めっちゃナウいじゃん」
「フフフ」
サングラス着けて、革ジャン着て並ぶとか、、
昭和のロックンローラーみたい
「楽器はノム爺のとこにありました
ギター三本、ベース三本、ドラム2セット、あとヴォーカル用のマイク」
「ウオーイッカッケー!マジサンキュー!俺ギター」
「ねえ、ギターってメインだよね、、ズルくない?」
「はっ?よくね?なんなら皆んなギターでもいいよ」
「ハァーッ、、ホント馬鹿」
「なんだよ!!どうせ俺ら熊ちゃんにしか聴かせらんねえし」
「それ言ったらおしまい」
「フフフ」
「そうだ!熊ちゃんもやる?」
「えっ!いや、、僕は」
「いーじゃんか」
「じゃあドラムとハーモニーを」
「オー!大人!ホラみんなも決めろよ」
結局目立つギターばっかり選ばれたのでビーにベースをやってもらった
曲名は、、、「神なんて辞めてやる」です
「いやーさいっこーだった!皆んなありがとうー」
「おつかれー」
「ミツバチ達も聞いてくれてありがとな」
いやなんかお客さんをミツバチに例えたみたいで上手いけどさ、、、
世界から空気をなくしてやる」とか
水の無い世界でもいいの」とか
歌詞がやばいよね!みんな死ぬから
ん?
「あ、、あの、、創造神様、、あの。、」
「なんじゃ??働きたくないんじゃろ?良いぞ!消してやるから」
「そ、、そんな、、冗談ッスヨ」
「ホッホッホ、なあに、、一瞬じゃからな!苦しまんて」
「、、さいならっ!働いてきまーす」
「あっ!ずりーぞ、、待てー、、えへへ、僕も働きまーす」
「あっちょっ、、俺もー」
「俺もー」
「ぼくもー」
「ハァーッ!何故アイツらはああもいい加減なんじゃろな。すまぬなブーよ」
「いえ、、創造神様がちゃんとしてるから、きっと甘えてるんですよ!フフフ」
「そうかのう、、もっとこう神様としての自覚をなー」
「ねえ、ちょっと観て!私たち完璧じゃなーい、、オーホッホッホ、、、ホッ、、ほ?、、やばい、、仕事してきまーすっ!」
「えっ!ちょっと、、待ってー」
「やだ、、カツラが、、待ってー」
あれ?カツラなんてあったっけ?、、あっ!ショー用に作ったかも
「!!!グヌヌヌッ!たるんでおるっ!全く、、」
「フフフ」
「お主もあまりアイツらの言う事聞かなくて良いからな。何かあればわしに密告しなさい」
「分かりました。」
「それでな、、」
「ハイッ」
「ワシな、、チョコレートボンボンってのが気になってな」
「フフフ、露天風呂の所にチョコレートの破片が落ちてたので創造神様かな、と思いました」
「ありゃ、やっぱりばれてたか」
「お任せください!ただ今丁度新作が出来ました!こちらです」
そう言ってキッチンの冷蔵庫みたいな青い魔石のある所から一つの箱を出すブー
「オオッこれは、、よく地球で見るやつじゃな」
「ハイッどうぞ箱を開けてください
左手側から、チョコレートプラリネ、オレンジピールチョコ、ハスカップジャム入りチョコ、ナッツチョコ、生クリームチョコ、
さらにもう一つの箱には各種お酒を入れたチョコレートボンボンを用意しました
焼酎、日本酒、ブランデー、ウイスキー、ジン、ラム、ワイン、シャンパンです」
「オオオオオオー素晴らしい!見事じゃ!お主の方が神様じゃぞ!ムッホッホ」
「あとはそちらに合う少し辛口のお酒も用意しましたのでご一緒にどうぞ」
「うむっ!何から何まで悪いな!、、何か御礼をしよう」
「いえ、、こちらで生かして頂けた事が最高のプレゼントでしたので」
「ホッホッホ、、相変わらず控えめじゃな、、そうじゃな、、こーゆーのはどうじゃ?ソレッ」
創造神様が手を振るとキラキラと光がビーとミツバチさん達に降りかかる
「ビー?」「ブブブブ?」
すると、、、ピンバッチくらいに小さくなるビーとミツバチさん
「え!すっごい小さい、、フフフ」
「どれ、、ビーよ、此方に来てくれるか?」
「ビー」
「ブーよ、、ミツバチと一緒に離れておれ」
「はい、、、」
「どうじゃ?聞こえるか?」
「えっ!こんなに離れてるのに耳元で聞こえます、、ん?、、そうか」
「ホッホッホ、、そうじゃ!ビーとミツバチさんが拾う音を他の蜂も共有出来るんじゃ」
「無線だ!、、うわー!凄いのもらっちゃったねビーミツバチさん」
「ミツバチを仲間に付けておけばわざわざ移動しなくても話せるじゃろ?」
「わーい、、わーい」
またしてもぐるぐる回るブーとビーとミツバチ達
「ホッホッホ!それじゃあの」
「ハイ、ありがとうございました」
「何の、なんの、ワシらの方がありがとうじゃ」
消えてく創造神様にぺこりとお辞儀するブーとビーとミツバチさん達
、、、
、、、、
「あー、、、また片付けと仕込みやらなきゃ!トホホ」
結局その後5時間かけて次の日の準備を終えたブーとビーとミツバチ達でした
次の日出勤してきた厨房組に昨夜の料理を食べてもらったら「どうやってつくるんですか?教えてください」と迫られてしまい
連続で寝不足になるブーであった
ちょっとー、、まだ色んなハチミツ残ってるから舐めたいのにー
早く休みが欲しいよー
と叫ぶブーでした。
あれ?肉ダンジョンの攻略もなかった?
「ムホーッこっちは木の実が香ばしくて美味いのー、、、いかん!!残りが少なくなってきてもうた、、トホホ、、まさかチョコレートにこんなにハマるとは思わなかったワシ」
貰った二箱のチョコレートは3日で無くなった
「、、、どうしよう、、、また欲しいなんて言いづらいのー、、」
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