第10話 着席パーリーじゃNight


「そっち準備いーい?」


「ああ、後は来てからだな」


「村長ーー!まだ来ないよね?今来られたらやばいわ」


「みんな落ち着くのじゃ、、敵が来る訳でもあるまいて、ゆっくりでいいから」


「そんな事言ったって、、、焦っちゃうよ」



今日は朝からみんなてんやわんや


いつ王都からのお客様が来るのか

細かい到着時間が分からないので何時来ても良いように最終チェックに余念がありません


、、というか最終チェックしてたらボロがたくさん出てきてパニック状態です!



コップが足りない


食事する時の椅子もテーブルも足りない


魚を包む葉っぱも足りない


魚を乗せる板も足りない


保存する氷の魔石も足りない


箸、スプーン、フォーク、ナイフも足りない



結論、、ほとんど準備出来てない




そんなわけで朝からみんなパニックでした



さてさて、主人公の2人は何をしてるのかな??




「ピュー、、ヒュルヒュルヒュル、、、グガアー、、ゴー、、、ピュー、、、、


、、、、


、!、、、、ヒュルヒュルヒュル、、むにゃむにゃ、、、もうハチミツ食べられないよー」




「、、、プヒュー、、ぷるぷるぷる、、プヒュー、、ぷるぷるぷる、、、はやく、、追いついてみろ、、このノロマ、、、、プヒュー、、。ぷるぷるぷる。」





昨夜遅くまで部屋で準備してた2人はまだ寝てました



はやく起きないとー、、そろそろ来ちゃうよー




ドンドンドン



ほらっ誰か呼びに来たよ!




「おーい、ブー!起きてるかー?」


「、、ふえっ!、、ハチミツー」


「は??なんだ、まだ寝てたのか」


「、、、、村長?」


「そうだな、、私は村長だな」


「、、あ、、いっけね!寝過ごした」


「うむ、、広場で待っとるぞ」


「すぐ行きますー、、ふぁーあ」


「イガーも寝とるかもしれんな、、あ、いや、頼むぞ」



ドンドンドン

「イガー、、、イガー、、、」


「、、へっへーん、、追いつかなくて名前呼んでらー」


ドンドンドン「開けるぞー」


「ん?、、、はっ!寝過ごした?」


「、、こっちもか!!何なんだお前達2人は」


「えへへ、、昨日遅くまで準備してたらさ、、ちょっと待ってね村長さんよ」


「広場で待っとるからな、、頼んだぞ」


「へーい」




「「すいません、遅くなりました」」


2人同時に広場へ飛び込んできた。



「うむ、、今最終チェックしてたらな、色々足りなくてな!!2人にも協力してほしいんじゃ!」


「何でしょう?」


「えー」


「ここに足りない物リストがあるでな

すまなんだが昼までに頼めるかな?

無理なら仕方ないから、出来そうな物から頼む」



@リスト@


魔石各種「特に青」


軽食10人分



「わかりました」


「なんだ、、こんな簡単な物か」


「そうか?大丈夫そうか、、良かった。お前達がいて、、じゃあ頼んだぞ」


「はーい」「へーい」



相変わらず村長にユルい対応のイガー

しかしブーはもう何も言わなくなった


言うだけ無駄だと分かったから


しかし不思議と怒りはない


イガーはそーゆー奴


ちょっと失礼でも許される特別キャラな立ち位置だ


実に羨ましい



「フフフ」


「ん?」


「いや、、、」


「なんだよ!」


「どっちから片付ける?」


「あー、、俺は在庫に魔石少しあるな」


イガーが魔石は俺が出来ると言うので


それなら自分は一度帰って軽食をやろうかと思った


「じゃあ、出来次第相手の家に行こう」


「ああ、よーいドン」


「ええー競争?」


「へっへーん」


「、、、ハチミツ舐めてからにしよ」


「、、」


もう聴こえてなかった。





ガチャン!


急いで帰ってきたイガーは


どんどん魔石を作り始めた


その度家が光るので、もし家の前を誰かが通ったら

気付いてしまうかもしれない、、、が

特に誰も通らなかった


ピカーッッッ!


「ヨシっ!コレで極小の魔石の青が10個、赤と緑と土色と黄色が3個ずつ


それに極小の白が1個!」



今まで白なんて作れなかったが

昨日貰ったでかい白い魔石を観ながら何となくやってみたら出来たのだ


まだ小さいが!

最近の成長は自分でも怖い!



「作った魔石を板に乗せて、、、ヨシっ!」


自分は終わったがブーがまだ来ない


それならこっちから行くか。と、ぴょんぴょん飛び跳ねて行くイガー



ああ、、せっかく板の上に綺麗に並べたのに

ぐちゃぐちゃになっちゃった。



「いっけね!バラバラになっちまった」



こんなんじゃダメだったかと独りゴチるイガー



ぴょんぴょん飛び跳ねるのは辞めないそうだ







「おーい、入るぞー」


「はーい、どうぞー」


「魔石あったから!こんなもんでいいか?」


「え、こんなあったんだ!充分じゃないかな、、

え???白がある、、、」


「ああ、たまたま、、だな」


「へー」


イガーには言わなかったが極小とは言え白い魔石は超希少で

Aランク以上の魔物の極低確率、もしくはダンジョンの宝箱などでしかゲットできない


この前の戦いぶりだとAランクを狩ってたとは思えない、、、


誰かに貰ったか、、或いは、、、



「なあ、それなんだ?」


「ん?ああ、コレはサンドイッチだよ」


「サンドイッチ???コレは、、パンか?昨日焼いた

その間に、、、肉を焼いたのと葉っぱと、、この赤い野菜と白っぽい液体は?」


「赤いのはトマトって野菜、、ちょっと酸味がある

白いソースはマヨネーズって言うんだよ」


「へー、、なあコレ俺達の分はないのか?美味そうだ」


「フフフ、、もちろん用意してるよ!今食べちゃおうか?」


「ああ、この後食えそうにないからな」


「「いただきまーす」」



ガブ、ガブガブ


「ウメー!!!パンはふんわり柔らかくて、肉に絡まってるタレとマヨネーズって奴がめっちゃ合う!!


それにこのトマトの酸味があるから次から次へと止まらねえ」


モシャモシャモシャ、、、ガツガツガツ!



「フー、、かなりデケーサンドイッチ?って思ったけどもうなくなったな!!!これなら3つは食えた」


「フフフ、、イガーも僕に負けじと食いしん坊だね」


「なんだと!オマエほど食いしん坊ではない」


「フフフ、、」


初めてサンドイッチなる物を食べて大満足なイガーは

ブーのキッチンを自ら片付けていた



「あれ、、置いといていいよ?」


「、、ああ、美味かったから!」



美味しかったら片付けるの?

変な返しだな、と思うブー


でもなんだか、、、この距離感は良い感じだねー


最初の頃みたいに歪みあってたらつまらないもんね



フフフ


、、若いのにしっかり育ってますね!


ブーはここにいない誰かに頭の中で話しかけていた、、、




魔石と軽食を用意した2人はお昼前だが広場へ向かった


まだまだやるべき事はあるはずだ、と

2人ともわかっているからだ



広場へ向かうと村長とノム爺がテーブルとイスを用意していた


きっと皆んなで食べる時のセッティングだろう


いつもよりずっと多い



ここにどれだけ料理を並べたら豪華に見える?

おっきな皿に盛るよりも

適度なサイズで、、一皿4人前から6人前?

その位なら取り分けも楽なはず


それよりも1人一皿ずつ?


うーん、、、!




村長とノム爺とブーの会話についていけないので

独り夕飯の事を考える


村の人達なら適当に盛って適当に置いとけば良かった


でもお客さんにそれって失礼?


だってわざわざ飯食ってるのに

アレ食いたいつって立ち上がって取りに行って戻る、、、その間話してた会話が途切れる!


それじゃあ落ち着かないよなー


うーん、、何か良いアイデアは!!!


こう、、なんだろ、、目の前に全部あればいんじゃね???


うん!我ながら明暗だな。


それなら必要な物は、、、



「ノム爺ー」


「ん?」


村長とノム爺とブーが話合ってるとこに近づき話しかける


なんだか小声でゴニョゴニョ話してなかったか?コイツら、、まあいいや



「なあノム爺」


「なんじゃ」


「これくらいのさ、、、、」


「ふんふん、、その位ならお安い御用じゃ!着いてこい」


「やったぜ」






ーーーーそれから一時間後ーーー


ヒヒーン


村の入り口に鳴り響く馬の鳴き声


準備をしてる村人みんなで入り口を観ると門番のロバ獣人ロームが馬車を案内していた



急いで駆け寄る村長、とブー


その近くへと歩み寄る村人達


その場にはロームさん、と馬を操る従者が2人


さらに馬車の周りには武器や鎧で武装した3人組





ガチャン!


従者が扉を開け、降りてきた人物は


ガタイが良く、豪華な装飾が施された鎧を着た獅子獣人であった


「「「「!!!!!!」」」」


村人一同片膝と利き腕を地面に着き


頭を下げ、最大限の敬礼を行う



「よい、今日はワシは行商人である」


そう言いながらガーッハッハッハッと盛大に笑う


その姿に呆れる従者



その獅子獣人♂に続き降りてきたのは

豪華な衣装を着てる白い虎獣人の女性

さらには小さい白い虎獣人の女の子、、歳はまだ3歳くらいか!隣に居る位だから母親だろう白い虎獣人の服をギュッと握ってピッタリくっ付いている


さらにシュッとした執事の狼獣人♂少し歳がいってるように視えるが降りてすぐ村全体をさり気無く見渡す仕草は

歴戦の冒険者のようだ


そしてもう1人、ゴツい身体のドワーフ♂

何やら白い布を首に巻いている


獅子獣人がガチムチ なら、ドワーフというだけあってガチデブだ!しかもノム爺同様髭が凄い

髭だけじゃなく手の甲にも毛が多い






「村長、、よくここまで村を発展させたな!大義である」


「勿体なき御言葉ですじゃ」


「あーコホン、、先程も申したが今日は行商人である

皆普段通りに頼む」


「、、、しかし、、」


「フォッフォッフォッ、、大丈夫ですよ!御本人がこう言ってるので

それに、、、あの方が今の皆さんを観たら我々を怪しく思うではありませんか」


「「「ハッ」」」


獅子獣人の後ろにいる執事らしき狼獣人がそう言うので

皆、最敬礼をやめ直立不動になる


やはりまだ緊張しているのである


「ブー、ノム爺も、、、よく頑張ってくれた


それに村人のみなさんも、本当にありがとう」



獅子獣人が礼を言うと泣き出す者までいた


「「勿体ない御言葉です」」




「立ち話もなんですから、こちらへどうぞ」


先程用意した広場を通り過ぎ、村長宅へ案内する村長


馬車はロームさんがこちらへ、と案内し


村長へ付いてく獅子獣人一行


従者と冒険者の方々は牛獣人のトムさん、兎獣人のヤミーさん、村の女性に任せる


元々この村の人達は王都からの出張開拓民なので

冒険者とも知り合いらしい


話が盛り上がっていた





村長宅へ着くと鎧を脱ぐ獅子獣人


ソレを受け取る執事の狼獣人♂


イキナリ出てきた空間魔法に鎧を突っ込むと消えた!!!



「一応カッコつける為に鎧を着てみたんだ、、やはり昔の様に動けぬな、、歳を実感しとる」


「滅相もありません」


「フッ、よい、、己が一番分かっておる

それでどこじゃ?」


やっと本題へと話は続く




その頃イガーはトム爺さんに作ってもらったある物に感動していた


「よーし!コレがあれば完璧だぜ!

早速試してみるか」


もう王都からお客さんは来てるのに

イガーったら完全に自分の世界に入り込んでます


集中すると周りが見えなくなるタイプ?


嫌いじゃない!





イガーが試作品第一号を完成させる頃

村長宅は重々しい空気に包まれていた


「そんな訳でもう少し時間がかかると思います」


一生懸命説明する熊獣人のブー


「しかし、、もう充分待ったではないか」 


落ち着いてはいるが必死な獅子獣人



「、、、」


「、、すまない、事を焦りすぎた」


「いえ、お気持ちを察せず申し訳ありません」



すぐ横で泣いている白い虎獣人の女性

小さな女の子は何が話し合われているのか分からず

熊獣人のブーのお腹をぽんぽん叩いている


しかしブーのお腹は柔らかさの中にも硬さがあるのである


何度か叩いてたら自分の手が痛くなったらしい


執事の狼獣人がそっと元の場所に連れ戻していた



「すまぬな、辛気臭くなって、、ええいそうだブーよ

お主がミツバチに運ばせた種から出た物を収穫し、紙の通り作ったがイマイチであった


まさかアレが夢の食べ物とは言わさぬぞ」


「えっ?!こっちの村人の間では大人気で

次はまだか、まだかと皆待っていますよ」


「なぬ?、、うちの料理長に任せたのだがな

いかんせんパサパサしてな」


「あー、、、多分発酵かな、、この後軽食を用意してますので食べてみてください」


「そうか、少し小腹が空いてたんだ」


「では、先程の広場へ参りましょうか」



話が済み、軽食をご馳走しようとする村長


「あ、皆のものアレの前ではワシは行商人だからな

くれぐれも気をつけてくれよ!村人にも伝えといてくれ

敬語や敬礼は不用だと」



「ハイ」


「村長、、それもだぞ」


「あ、、難しい、、わか、、、った」



コレは難しい!会えば必ず敬語なのに普通に話せとは、、トホホ

しかし敬語で話してたら怪しまれる!頑張らねば





広場のテーブルへ案内し熊獣人のブーがサンドイッチを出すと皆口々に「美味い」「ふわふわだ」「何の肉だ?ウメー」「もっとくださーい」「もう死んでもいー」


と、サンドイッチは大絶賛の嵐であった



フフフ!オークキングの薄切り肉をテリヤキっぽく甘じょっぱく仕上げたからね


この世界ではかなりイケると思った


中でも一緒に来たドワーフ♂さんが

「ヌオオオオッー、、コレは、、うむ!!いや、、うーん、、観た事ない具だ、、それに、、何だこのソースは!!!うーまーいーぞーぉー」


あーあ、、もう分解して1つ1つ味見しちゃってるよ


しかもその横の猫獣人の強そうな女性がソレを盗ろうとするから

ドワーフと猫獣人が喧嘩し始めてもー大変


「飯を分解するんじゃない、男なら一気に食えー、しかもうるせえー」


「じゃかましークサれ女、てめーはもっと露出押さえろ痴女かアホんだらっ」


「、、、」


おいおい、、サンドイッチで喧嘩しないでくれよ、、



「ガーハッハッハッ、、料理長はこの味を盗もうと真剣な様じゃな!!感心、感心」


「後ほどポイントを伝えておきます」


「うむ、、頼む」




「因みに、、このオークキングは彼が単独で討伐しました」


獅子獣人と白い虎獣人の奥様に、小声で伝える熊のブー


ブーなら普通に話しても小声なんだけどね




「なっ!!」


「まさか!」



驚くのも無理はない!彼はまだ16歳だ


16歳でAランクソロなんてヒト属の勇者かっ!ってレベルだ


よほどキツい環境で修行、もしくはそうせざるを得なかったか、、、


どちらにせよ生きてるのが不思議なくらい

過酷な環境だった事は間違いない


それを知ったからこそ


この2人は心底驚いているのだ!


白い虎獣人はもはや泣いているのであろう


ハンカチで眼を拭いていた


ソレを観てテーブルの下から手を握る獅子獣人





サンドイッチで少し腹を満たした後は


菓子パンだ!!


この日の為に熊のブーはこっそりジャムを作っていた


しかも誰にもあげたくないはずの「ハチミツ」を使ってだ


今回用意したのはこの村の特産から


「リンゴ、とうもろこし、くるみ」


リンゴはそのままただ煮ただけでも美味いが

少しレモンを絞ってやる事で酸味が加わりうまい


とうもろこしには牛獣人のトムさんのバターを


くるみにはハチミツをたっぷりと


それぞれ「リンゴレモン、とうもろこしバター、くるみハチミツ」です


「先程食べてもらったサンドイッチに使ったロールパンに好きなだけ付けて食べて下さい」



「またふわふわパンが食べられる」「おいしー」「お前今そのジャムって奴服の下に隠しただろ」「死んでもいー」「ヌオオオオッー」



みなさんリアクションが素晴らしい


若干一名もう何回も死んでるよね


あと、盗むの辞めてね!ちゃんとお土産にするから



「コレは、、お主の大切なハチミツでは?」


「ええ、、ついこの前彼にも出してあげたんですよ!そしたら不味いって言われて。不味いって思う人がいるなら隠さなくてもいいのかなーと、、ハハ」


「そうか、、、時代が変わったのか」


「、、そうですね!今は他にも美味しい物がたくさんありますから」


「そうだな」



獅子獣人はくるみハチミツ推し

白い虎獣人女性はリンゴレモン推し

小さい女の子はとうもろこしバター推し


みんなそれぞれ好みがある


もうハチミツを隠さなくてもいいのかもしれない


熊のブーはそう思うと嬉しかった


流石にウルトラポーションはやり過ぎなので

一番下のポーションレベルで

村の特産って事にしようか、、、


もう少し様子見である



その後ハチミツを食べた人達


つまりここにいる全員がちょっとキラキラ輝いてた





結局サンドイッチとジャムを楽しんでたら大分良い時間になってきた


いけない!イガーは晩飯の準備をしてるんだった


「ディナーの準備があるので少し離れます、何かあれば村長へ」


「よい」



敵地でもあるまいし、イチイチ構うなと手で払った





急いでイガー宅へ向かうブー



「ごめん、遅くなっちゃった、、サンドイッチ大好評だったよ、、、!!!!!何ソレー!」


イガー宅のドアを開けて驚いた




前世で観た学生の頃

給食の時間に使うワゴンだ


そのワゴンにお子様プレートみたいに

料理を乗せる凹みが別れた

セパレート皿


この器は四つに分かれている


そのお皿がたくさん積まれている



そして大きな鍋にはすき焼きの様な甘い匂いのオークエンペラーの薄切り肉


唐揚げレモン添え


さらに串焼き



「おせーぞブー、昨日言ってたトンカツっての早くやろうぜ、、暗くなっちまう」


「ああ、うん、、ごめんねほとんどやらせちゃって」


「いや、楽しかったから大丈夫だぜ」


「それより、コレ、、ショーユだよね?」


「ああ、、」


「いや、今は聞かない、、トンカツをやろう」


「そうしよう、話すと長くなる」








ガラガラガラガラッ


ガラガラガラガラッ



「みなさん、大変おまっ、、、おまっち、、


待たせちー、、、」


「緊張しすぎ!僕が言おうか?」


「うるせー、、」


「、、、」


「えーゴホンッ、、イガーと言います


遠路はるばる王都からようこそ

こんな汚い、、いや、小さい村に


えーっと!精一杯夕飯を作ったので是非食べてください」



ワゴンを広場まで持っていき

王都からのお客さんのテーブルの横で挨拶をするイガー


村中に聞こえるのでは?と思うほど大きな声で盛大に噛みまくった


でも自分が一生懸命作ったんだと伝えられた


それだけで皆満足だ


村人は今日もきっと美味しい料理だろうと


王都から来た人達はイガーが作った料理なのか、と

食べる前からもうプルプルきてる





そしてワゴンの前でイガーとブーが手際よく

セパレート皿に4種のオカズを盛りつける




テーブルには既にエールやジュースなどの飲み物


蒸した芋や余ったパン


サラダやフルーツなど準備出来ている



そこへ座ってる皆の前にお皿を置く



途中で立たなくていい


動かなくていい


食べたい物は最初から目の前にあるし


4種もあるから満足度がある


食事は蒸した芋とオカズは一品あればいい


そんな時代にコレは革命である




食べる前から皆大感激だった






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