第8話 森の支配者


「「「熊のブー視点」」」


イガーがオークとハイオークに仕掛けた頃


ブーはエンペラーの後ろから狙っていた





廃墟とはいえ、そのさらに後ろが無いわけではない


さらにその上の崖から、、エンペラーの上から責めれば良いのだ




イガーの事はクイーンキラービーに任せてある


クイーンキラービーの超蜂球「チョウホウキュウ」ならキングまではヤレる



なら、僕がエンペラーを倒せればチェックメイトだ!





イガーを送り出した後に


森之王のスキルで2本の木に持ち上げてもらう



まるで木が生きてるみたいに

太い枝を伸ばしてくるので

ソレに捕まるだけで身体が浮く


その枝がどんどん、どんどんと熊のブーをエンペラーの側に運んでくれる!!



今は丁度真横かな、、



ミツバチアイで戦局は絶えず観てる


イガーがオークに爪を食い込ませている所だ



「フフ、イガーは強くなったね」



「もう少し迂回して、、エンペラーに気付かれちゃうから」


ブーが言うとエンペラーの真後ろまで木々が運んでくれた



今は廃墟の後ろの崖


エンペラーまでは垂直で20メートルくらい



ここからどうやって倒すかって?


飛び降りるのさ!!!



伊達に獣人をやってない


しかも僕はレベル52だからね


熊だから防御力もあるし


20メートル位なら余裕で生き残れるのさ




「フフフ」


イガーが知ったら怒りそうだね!



頑丈過ぎだろって





よいっしょ



ビューーーーーーーーーーーーーーン



「あっ気づかれた」


ズガンッ


ただの魔力を込めた片手の攻撃


だが凄い威力だ!


地面にクレーターが出来ている!



ソレを間一髪避けるオークエンペラー


何やら魔法を唱えようとしてる


「それはさせないよ」


一瞬でオークエンペラーの目の前に飛び込む



今度は魔力を脚に込めて爆発的な瞬発力を出していたブー



ズガンッ、、グチャッ、、ミチッッッ



またもや片手を振り下ろしただけの攻撃


たったそれだけなのだが


全てが高次元!


魔力の込め方、その総量、練度




魔法の発動者が死んだ事で

オークエンペラーに集まっていた魔力が消えた



「あーよかった。、、失敗してたら村長に怒られるとこだった


さて、イガーはどうかな、、」



あっ、、まだハイオークを倒したとこだ


あの力は?!?


地面がプールみたいだ


凄いね!




知らなかったら僕でも溺れそう!





もう少しかかるかな、、と


オークエンペラーを回収するブーの後ろにキングが1匹近寄ってきた



「へー!君より強いエンペラー倒したのに逃げないんだ?」



そんな言葉は魔物に届かない



正面から走って突っ込んで来るオークキング



ブーまであと少し、、、という所で



全方位からの槍みたいな木の枝がオークキングに無数に突き刺さる



ドシュッズシュッ、ジュシュッ、、グサッグサッグサッ



あと腕を振り下ろせば棍棒が当たるのに、、


持ち上げた棍棒は


意識が途絶えてその場に落っこちる


ドスンッ、、ガラン、ゴロン、、




「フフフ、、森の中なら僕まあまあ強いんだよ」



薄れゆく意識の中でオークキングは逃げるべきだったと後悔した





余りにも差があり過ぎた!


圧倒的なスキル


木が伸ばした枝の槍は


突き刺すその部分だけ敵と同じミスリルレベルにまで強度が上がっていたからだ



そんな物が細く、素早く、刺してきたら


どんな生き物でさえ死ぬだろう




熊獣人、、恐るべし!



SランクとAランクを子供扱いとは





「さて、オークキングも取れたから大量だ!よっと」



5.6メートルもあるオークキングとエンペラーを片手で一匹ずつ引きづってイガーの所まで歩いて行くブー



「あ!丁度イガーも終わりかな?


なんでオークキングが片膝着いたんだろ???


あっ!!!イガーちょっと覚醒したかな」



よしよしと頷くブーであった






「キラービー、、イガーを運んでもらっていーい?」


「あと、ミツバチたち、、オーク全部回収してきてね」



ブンブンっと頷くキラービーとミツバチたち


「さあ、帰るよ」




イガーにハチミツポーション飲ませなくて良いのかって?


イガーは1発も敵の攻撃食らってないからね


大丈夫


さすがだよ


16歳の子供がAランク相手に無傷だなんて


僕が16歳の頃はもっと弱かったよ



さすが、、、だね





朝早く出たおかげで


村に着いたのは夕方だった




村に着く手前でイガーが起きてビックリしてたけど


キラービーにガッチリホールドされてたので


動けないでウグゥって唸ってた


「フフフ」



村に着くなり「俺は疲れたから寝る」って帰っちゃうし



仕方ないから晩飯はみんなで済ませたよ



今日は狩ってきたばかりの豚の串焼きにした



お客様が来るから1番下のランクのオークにした



それでも村のみんなは久しぶりのオーク肉で喜んでたけどね



僕も疲れたから晩飯を作ったら家に帰って、、、


ハチミツを舐めながら寝てました、、ハイ



今日はイガーを見張り続けるという大役を担ったから

ハチミツが進んだよ



フフフ




おやすみー




虎獣人イガー


レベル33


体力1800


力4300


魔力1200


防御1300


素早さ9900


新たなスキル「灼熱の炎爪撃」


「○○化」未覚醒


魔石生成レベルアップ!込めた魔力によって卵サイズまで作れる



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