第5話 一緒のベッドでイチャイチャ
深夜になった二人っきりのスイートホーム。
百合華の部屋のベッドに連れ込まれた悠は、フェロモン出しまくりのエロ姉に抱きつかれていた。
もう、柔らかい胸やムチムチの太ももが当たりまくりだ。
「んんっ、あふぅ~ユウくぅ~ん」
「うわあっ! 抱きつくなぁ~!」
わざとなのか寝ぼけているのか、百合華がぎゅうぎゅうと抱きついてきて落ち着かない。
意図的に触っているようでいて偶然当たっているだけのような、判別不能な微妙なラインを攻めてきて、起こして注意するべきか迷ってしまう。
(うううっ……刺激が強すぎる……こんなの我慢できないよ……)
さっきから百合華の絡ませた腕や足が、色々なところに当たっているのだ。
もう、姉の布団の中で大変なことになってしまいそうである。
「もう、無理だぁぁーっ!」
悠は起き上がり、絡まっているエロ姉の脚を引き剥がす。
こんなにしても目を覚まさないとは、余程豪胆な女なのだろうと思った。
「ふうっ、やっと外れた」
姉の脚を離してホッと一息ついたが、パジャマが乱れてしっとりスベスベな肌が露出してしまっている。
触り心地の良さそうなお腹が丸見えで、もう少しズラせば下乳が見えそうだ。
「ゴクリっ……」
(い、いや、ダメだ! 義理とはいえ姉になった人なんだ! それ以前に……寝ている女の子を勝手に見たり触ったりしたら、ポリスメン改め超ミニスカポリスウーマンになったお姉ちゃんに、エッチ罪で
悠は、乱れた義姉のパジャマを直してあげようとする。
しかし、裾を掴んだところで、魅惑のスベスベお肌の魔力に負けそうになった。
「ううっ、ちょっとだけ……」
少しだけ顔を下げて、パジャマの隙間から下乳を見ようとするが――――
「ユウ君、何してるのかなっ?」
「うわああっ!」
悠が顔を上げると、ニマニマした顔になった百合華が見つめていた。
「こ、これは……ちがくて……あの、パジャマが……」
「あっ、パジャマを直してくれようとしたのかな?」
「そ、そうそう、お腹が冷えるとマズいし……」
「ありがと、ユウ君。優しいねっ」
「う、うん……」
百合華が悠を優しく抱きしめる。
そして、耳元に顔を寄せて――――
「ユウ君のエッチ」
「うぅ~~~~~~っ!」
バレバレだった――
その夜は、罰として抱き枕の刑にされて、一晩中ぎゅうぎゅうと抱きしめられて寝ることになってしまった。
「あふぅ~ん、ユウくぅ~ん……むにゃむにゃ……」
「うっわぁぁぁ! やめろぉぉぉ!」
まるで、義姉のムチムチ魅惑のボディで、お仕置きをされているみたいだ。
ピッタリと密着したカラダから、柔らかな感触がハッキリと伝わり、何やら良い匂いと体温を感じて、不思議な気持ちで気が遠くなりそうになる。
絡ませた手が色々な場所に滑り込んできて、常に姉の存在を感じさせ焦らされ続けているようで、いつまでも開放できないたまらない事態になってしまう。
「なんじゃこりゃぁぁぁ~!」
悠を抱きしめてスヤスヤ眠る百合華と、興奮し続けて眠れない悠とが、ベッドの中で静かな戦いを続け夜は更けて行った――――
翌朝
「んんーっ! よく寝たぁ~」
百合華が気持ちの良い目覚めで、伸びをしている。
「ううっ、全然寝られなかった……」
悠は姉の胸やら太ももが当たりまくって、気になって気になって殆ど寝ていない。
もう、一緒に寝るのは
◆ ◇ ◆
今日は日曜の朝だ。二人は朝食をとりながら世間話をしている。
「ねえ、ユウ君。明日から本格的に学校だけど大丈夫? お姉ちゃんが付いて行ってあげようか?」
「いや、別に大丈夫だけど」
親の再婚で、悠と絵美子は引っ越して来て明石家に入ったのだ。
当然、学校も転校となる。
悠と一緒の生活が楽しくて仕方がない百合華なのだが、もし悠が親しい友人と別れて越して来たのなら、とても申し訳ないような悲しい気持ちになってしまう。
(ユウ君……大丈夫かな……心配だな……。もし、学校でイジメとかされたら……心配で心配で、おかしくなっちゃいそう……)
ピコン!
百合華の頭が閃いた。
(そうだ! 私が将来ユウ君の学校の教師になって、家でも学校でもユウ君をずっと見守っていれば解決だよねっ!)
実は、この明石百合華――――
教育学部を志望しているのだ。
漠然とだが教員免許を取り教師になることを考えていたのだが、悠との出会いでその思いはより強くなり、ついでに悠を色々と教育しちゃおうと妄想していた。
(ぐへへ~逆源氏物語計画や~! 光源氏が幼い紫の上を引き取って自分好みの女に育て上げたように、私がユウ君を自分好みの男の子に教育して……あ・げ・る・)
ちょっと危険な百合華だった。
「でも、良かった。大学が自宅から通えるところで」
百合華の口から、妄想の途中の言葉が漏れる。
急に話を振られた悠がきょとんとする。
「まだ、合格してないじゃん。もう受かったつもりなの?」
「もう受かったようなもんだよ。お姉ちゃんは最強なんだから」
意味不明な話だが、この姉には何故か納得させてしまうだけのものがあると悠は思った。
目の前の義姉は、まるで漫画の中から出てきたような、可愛くて最強の姉に見えていたのだから。
そんな最強の姉が、突然悠を遊びに誘う。
「ねえ、ユウ君。今日は街に遊びに行こうよ?」
「いや、べつにいいから。家でゲームしてるから」
「ええーっ! 行こうよぉ~」
「やだ」
実は、お姉ちゃんと一緒に遊びに行きたい悠なのだが、外でベタベタされると恥ずかしいので嫌がっているだけなのだ。
本当は、お姉ちゃん大好きなのだ。
「あっ、そうだ、ワックで限定メニューのお尻バーガーと栗シェイクやってたよね。お姉ちゃんが奢ってあげようか?」
「うっ……お尻バーガーと栗シェイク……ごくりっ……」
人気ハンバーショップ『ワックワクバーガー』の限定新商品。
美尻をイメージして作った丸くボリュームたっぷりなバンズに、贅沢にビーフ100%のパティを挟み、食べた時にまるで尻の割れ目から黒くて太いウ……じゃないジューシーなパティが飛び出してくることで、一部ネットで変な話題(炎上)になっているハンバーガーだ。
もう一つの栗シェイクは、普通に秋の味覚で大人気だった。
「お尻バーガーと栗シェイク…………行く」
「やったーっ! じゃあ行こうか」
食べ物に釣られて、簡単にお出かけが決定した。
「ねえ、ユウ君。お姉ちゃんの服は、どれが好みかな?」
そう言いながら、服を脱ぎだす百合華。
「だからっ! 服を脱ぐな!」
「服を脱がなきゃ、着替えられないでしょ。変なユウ君」
「変なのはおまえだぁーっ! 服を着ろぉー!」
「もう、しょうがないなぁ。あと、おまえって言っちゃダメでしょ! お姉ちゃんでしょ!」
ドギマギしている悠に対して、百合華はマイペースである。
服を脱いで白い下着がチラチラ見えただけで、悠のハートはドッキドッキと鼓動が脈打ち、ここ数日で完全に義姉の魅力に悩殺されてしまった。
「ユウ君はやっぱり私服より制服の方が好きかな? 好きだよねっ!?」
「ううっ、義弟に変な性癖を押し付けるなぁーっ!」
制服姿になった百合華は、いつもにも増して可愛さ倍増だった。
ブラウスから大きな胸が突き出し、短めのスカートからは惜しみなくスベスベの太ももを露出している。
悠は、こんな可愛い姉が電車に乗ったり街を歩いたら、きっと不届きなチカン男に狙われてしまうと心配になる。
子供心に『お姉ちゃんは、俺が守らないと!』と心に誓った。
ガチャ!
着替え終わり二人で玄関を出ると、そこに悠の見知らぬ女性が立っていた。
どことなく百合華に似た中年女性である。
派手めなファッションで、少しだけ怖そうなイメージだ。
「百合華、久しぶりね」
「お母……んっ、な、何しに来たのよ……」
その女性は百合華の実母だった。
二人だけのスイートホームに、招かれざる客が現れる。
百合華の表情が、何かを堪えるように歪んだ。
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