誰かと出会って、共に過ごして、そして仲良くなって――そんな、誰もが経験することが、すごく丁寧につづられていて、……これはあるあるだなぁ、と思ったり、……こう考えることも出来るのかぁ、と気付いたり、……これからどうなるんだろう、と想像したり、……気が付いてみれば、いつの間にか、2人のやりとりに心を奪われていました。初対面の人と話すときのあせり、仲良くなりたいけどなかなか踏みだせないもどかしさ。そんな感情が本当にリアルで、だからこそ読後には、勇気を分けてもらえたような気がしました。
このレビューは小説のネタバレを含みます。全文を読む(229文字)
木曜日はカップ麺というルーティンだった。ひょんなことからきっかけは生まれますね。タイトルの意味は途中でわかります。素敵な展開でした。
新しい大学生活。人見知りな主人公は一人でお昼を食べる。そんな彼女に訪れる小さなきっかけ。読んだ後に頑張る気持ちをもらえる物語でした。
二人の関係の変化や、主人公の心の変化が丁寧に描かれている良作でした。特に、二人の距離感が個人的にはすごく好みでした。文章も飾らない筆致で読みやすく、すんなりと心に入ってきました。ほんの些細なきっかけで、日常生活が鮮やかに彩られていく。そんな未来を予感させるラストも素敵でした。