第5話 落下
さてさて、寂しく一人だった私が、モフモフ仲間が増えて浮かれている神獣愛花です。
いえーい!どんどんパフパフ!
「ところで夜一は何であんなに傷だらけだったの?」
隣でおとなしく歩いてる夜一に疑問だったことを聞いてみると、モンスターにやられたと答えてくれた
モンスター…夜一スライムにやられたの…?
「失礼なこと思ってるみたいだから言っとくが、俺はその辺のモンスターよりはつえーからな
もちろん、スライムよりも」
「頭の中バレてましたか」
「顔にでてんだよ」
顔…ポーカーフェイス頑張ります…
「それじゃあ、夜一は強いのにやられたの?
それって、この階のモンスターやばいのか!?」
「この階ぃ?俺いつの間にダンジョンにいたんだ?森にいたはずなのに…
にしても、最初にいるモンスター強すぎるだろう…」
小声で吹いた言葉を聞き逃さなかった私は驚く
「そんなに強いスライムがいるの!?」
「どんだけスライムにこだわってんだよアホ」
このワンちゃんお口がわるいよ…
メンタルやられちゃう…
「じゃあ夜一は誰にやられたんですかー」
拗ねながら言うと、夜一がため息をつきながらもご機嫌取りで私の手にモフモフを押し付けてきた
そんなんで許すと思ってるのね!しょうがないから許す!この!かわいいな!
遠慮なく毛並みを堪能してる間にツンデレなむしろデレが多い夜一は私の質問に答えてくれた
「のけっぞったゾンビが大勢で襲ってきたんだよ」
「のけぞった?それって私がここに入る前にみたイナバウアーゾンビか!」
「入る前?まぁ俺が襲われたのは森だからな…ならなんで、ここにいるんだ?わからねぇ…」
ぐぅぅうう…
真剣に悩み始めた夜一に、申し訳ないぐらい私のお腹がなり、とても恥ずかしい神獣愛花です…
「お腹に罪はございません…どうかお許しを…」
「…俺もお腹がすいたから気にすんな…食べ物ドロップするモンスターを探そう」
お優しい!!もう一生付いてきます兄貴!
食べ物ドロップするモンスターってどういうモンスターかな
豚かな?牛かな?鶏?
はっ!肉ばかりだ!野菜もだよね!
食べ物のイメージを膨らませよだれを垂らして歩く私に、夜一は冷めた目を向ける
そんな目でみないでぇぇええ、お腹が空いて仕方がなかったんですぅぅぅうう
弁解をしようと口を開いたが、次の瞬間その口からは悲鳴しか上げれなかった
「夜一君これ…ぎゃぁあああああああああ!なんで落とし穴がぁあああああああ!」
「うぁああああああ!俺もかよぉぉおおおおお!」
一緒に仲良く底が見えない落とし穴に落ちてしまいました。
ちゃんちゃん
「ちゃんちゃんじゃねーよ!どうすんだよ!このままの勢いで下に落ちたら確実に死ぬぞ!」
「いやぁあああああ!恐ろしこと考えないで!もっとポジティブにいこう!
もしかしたら、やわらかいクッションとあるかもしれないじゃん!」
「そんなもんあるわけねーだろうバカぁぁぁああああああ!」
怒鳴りあいながらも下へ下へと落ちていく私たち
これは危機です。真面目にやばいです。誰かたすけてぇぇえええええ!
何かにつかまろうにも周りは何もないこの状況どうする!?
覚悟を決めるしかないのか私!?
いやだぁああああ!死にたくないぃいいいい!
弱音を吐いたところで、落ちることは止めれず、とうとう下がうっすらと見え始めた
私は恐怖で、夜一を腕に抱きしめ目を強くつぶった
だが、想像していた痛みが襲ってこず、落ちているが浮いている感覚に変わっていた
「夜一君…これは私目を開けても大丈夫かい…開けた瞬間また落ちるとかないかい…」
「目は、まだ明けずに、足を先に下したほうがいいかもな…」
足…?疑問に思いながらも、縮めていた足をそっと地面があるかもしない場所に下す
あ、ちゃんと地面だ…よかった…
目はまだ閉じたままかな…
気のせいであってほしんだけども、私の目の前に夜一じゃない気配がする…
「夜一君やい…先に聞いとくね
私の前には誰かおられますかいな…」
「誰っていうか…一発でどういう種族かわかる大きい奴がいるな…」
目を開けるの、ますます怖いでしょが…
このまま開けずに帰りたいです…
どうしよう…
私がもたもたと、どう目を開けずにいこうか考えていると
気配をビシビシと発している者がしびれを切らしたように声をかけてきた
「…小娘、そろそろ我をみぬか
そのままだと、ずっとお腹をすかしたままだぞ」
「それは嫌です!」
食べ物につられた私は、思いっきり目をかっぴらくと
すぐに後悔をした。
食べ物につられるなんて私のばかぁ…
そこには、ファンタジーの物語やゲームラスボスでよく出てくるような、大きな…とても大きな
ドラゴン様が佇んでいました。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます