336坂 移民問題

 自分の経済発展を求めて他国からくる移民。


 それ自体はいいが、その先の国に住む人たちの職が奪われたり秩序が乱されるのは厄介だ。


 それに、移民を多数受け入れていれば偉いというわけでもない。


 一番大事なのは住んでいるいる人が安心していられることだ。


 なかなか難しいが、それを実現することが政治家たる俺の使命だな。




 ガララ──────────。




 作業服姿のブタがスケボーにのって坂道をおりてきた。


 これから現場へ行くようだ。


「……」


 そういえばブタは異世界からの移民だったな。


 だが、我々人類に対して秩序を乱すことなく貢献し、喜ばれている。


 必要な時にだけ現れて手を貸し、こちらに干渉することなく生活していることから揉めようがない。


 これからは他国だけでなくブタからもいろいろと学ばねばならんな。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る