332坂 十年後

 日付を書き間違えて思ったけど。


 十年後、俺はどうなってるのかな。


 今は平凡ながらもまじめに働いて暮らしているから特別な不自由はないけど、十年後は分からないよな。


 今と変わらないかもしれないし、外国人と結婚して日本を離れるみたいに大きく変わっているかもしれない。


 いずれにしろ未来は自分の手で変えることができるんだから、笑顔になるようにしないとな。




 ガララ──────────。




 私服のブタがスケボーにのって坂道をおりてきた。


「……」


 なんだろう。


 十年たってもブタはブタのまま変わらないような気がする。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る