204坂 山の日に海へ行くようなことはしない

 今日は山の日ということで山に来た。


 山もいいよな。


 緑に囲まれて、空気の新鮮さと命の息吹を感じる。


 恋人あいつはひねくれてるから海へ行っちまったけど。


 その日にその場所へ行くのが一種、醍醐味だよな。




 ガララ──────────。




 ブタがスケボーにのって坂道をおりてくる音がする、が。


 あれ。


 わりと近くにいるはずなのに姿が見えないな。


 どこだ?


「……」


 あ。


 緑のスケボーにうつ伏せなってギリースーツを着てたんだ。


 偽装効果抜群だな。


 でもなんでそんな恰好してるんだ?


 訓練?


 それとも……。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る