140坂 城跡

 建物としての城はなくなっても、石垣は残っている。


 当時はたくさんの武士たちだがこの坂を行き来していたんだろうな。




 ブオオ──────────。ブオオ──────────。




 法螺貝の音!?


 え、なに、どういうことだ。


 ガララ──────────。ガララ──────────。ガララ──────────。ガララ──────────。ガララ──────────。ガララ──────────。ガララ──────────。

ガララ──────────。ガララ──────────。ガララ──────────。ガララ──────────。ガララ──────────。ガララ──────────。ガララ──────────。ガララ──────────ガララ──────────。ガララ──────────。

ガララ──────────。ガララ──────────。ガララ──────────。ガララ──────────。ガララ──────────。ガララ──────────。

ガララ──────────。




 なんだなんだ!


 鎧兜を着たブタたちがスケボーにのってこの坂道を一斉におりてきた。


 ものすごく殺気立ってる。


 まるで敵を目の前にした突撃だ。


 うわあ、待ってくれ。


 俺はここを通りがかっただけなんだ!


 ・


 ・


 ・


 ・


 ・


 ・


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 ・


 ・


 ・


 ・


 ・


 は!


 ここは……、城跡のわきにあるベンチだ。


 なんで俺は座ってるんだ。


 ついさっき、ブタの武士団が突っ込んできて、もみくちゃにされたと思ったのに。


 うん?


 右手に紙と封筒があるぞ。


 紙にはサングラスをかけてグッドの仕草をしながらメガホンを持ってるブタのイラストが描かれてる。


 なんか昔の映画監督みたいな雰囲気だ。


 そして封筒には、現金!?


「……」


 まさか、ブタの映画撮影に俺がサプライズ出演して、現金はギャラってことなのか?

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