喜 水溜まりに虹
月が綺麗だとか 虹が綺麗だとか
どんなに綺麗な言葉をつかっても
本心を覆い隠したままじゃ伝わらない
君は本当にそういうことには鈍感だ
あほのこだからわかってくれやしない
僕の文学的な愛情表現のことなんて
わからないまま純粋無垢にフワッと笑う
なんにも考えてなさそうに笑うんだ
だけど人の気持ちには敏感で意地悪で
僕の恥ずかしさすら本当は見透かしてる
「ちゃんと言わなきゃわかんない」
「ねえ 目 みてよ こっち」
頬を包まれて囁かれ 耳が熱く煮える
ああ 悔しい だけどもう 愛しくて
仕方ないな 今日ばかりは僕の負けだ
今日だけだよ ひとことだけだよ
「好きだよ 愛してる」
君がフワッと笑う 純粋無垢に笑う
出逢って数ヶ月 五月の雨が止んだ夕暮れ
ゆらゆら伸びていく影をふたりで眺めた
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