貴方に選ばれた日
2021年10月22日。大阪市内の産婦人科
「おめでとうございます」満面の笑みで女医さん 看護師さんに言われ。私は貴方が私を選んでくれた嬉しさと、今後の不安から、静かに泣いた。その様子を見て女医さんは優しく「継続されますか?」と聞かれて。私はわからなくなった。『彼と相談します。』「なんでも言ってね。相談してね」産科の方々の優しさにまた涙が出た。
彼に相談して、彼は喜んでくれるだろうか。それは絶対ない。だって付き合って2ヶ月にもなってない。逃げるかもしれない。彼の私への気持ちが、離れてきているのはLINEの返信の頻度。「会いたい」と言わなくなったし、デートの日を合わせなくなった。ぐるぐると考える。ネットの検索画面は、予期せぬ妊娠、妊娠発覚彼氏逃げる...と検索でいっぱいになりパニックに陥っていた。
《次の休み水族館に行こう》そう言ってきたのは彼なのに予定は合わない。合わせる気がない。そんな彼に《24日家に行って良い?》とLINEをした。《分かった!何時ぐらい》《19時くらいに行くね。仕事終わったら連絡するね》と送って返信は、当日の18時15分に、《ごめん。今日送別会入って帰るの遅くなる。22時くらいになる》とLINEがきた。20分後に気が付き電話をしたが彼は出なかった。《分かった。22時にお邪魔するね》その日の21時45分、《ほんまごめん。今どこいる》《今向かってる電車の中だよ》電話がかかってきて、「頭が痛い。向かってもらってるのに悪いけど明日にしてほしい。」と言われた。『本当に頭が痛いのかわからないけど、絶対に直接会って話したいから明日ね』と伝え電話をきったあと、《別れたい!って話ならもう話さなくて良くない?》とLINEが来た。不安で押しつぶされそうなときに、別れ話をされ涙があふれた。LINEで伝えたら逃げられる。そう確信した瞬間である。彼にとって私は遊びのうちの一人で、大切に扱われていない。そんなことは自覚している。彼と話すことを諦めていなかったのは、彼の年齢が30歳で定職のある。年上の頼りがいある男性だと信じていたから。不安で押しつぶされそうになりながら、信じていたんだよ。ねぇ。あなたは今あの時私に言った100%の幸せの家庭を築いていますか。私は貴女が言った私の100%の幸せを、今も探し続けてるよ。辛い思いをすると思うよ。力になるといったくせに嘘つき。でも、健太郎さんは初めから嘘つきだったね。
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