第9話 吸血鬼と夜

わ俺は春咲 夕莵(はるさき ゆうと)だ。

目の前で戦場が繰り広げられている。

地獄と言っても良いだろう..目の前ではリーベという少女が俺を殺そうとしてきてる、これだけでも異常だが、能力という中二病っぽい物や、探偵など、かなり異常だ

考えていると「ごめん!!」とリーベは言いながら俺の肌に歯を刺して、まるで吸血鬼のように血を吸った。

注射と同じぐらいの痛さではあるけど、かなり怖い、「人間が普通血を飲んだりするのか?」そう疑問に思うが、今、飲まれてるんだから信じるしかない ...

抵抗しようにも抵抗すると何が起きるかわからない、この状況はどうすれば良いんだ?、そう考えるが何もできない、結局俺は変わってなかった。

あの時...2年前から...


2年前


「妹が死んだ」そう告げられた時は信じれなかった。

いや今も信じたくない、信じきれない、ただ生きていてほしいそう願うが現実は残酷だった。

人は簡単に死ぬ...なのに、なのに俺みたいな人間ばかりは生きてしまう、有能な..妹のような..人の役に立てるような人間はみんな死んでしまう...

「信じきれない、信じきれない...信じたくない..」そう呟きながら、俺は一人だけの部屋でただ狂うしかなかった。

結局何もできなかった。

もう妹は戻ってこない、狂うしかない..

「死のうかな」俺はそう呟いた。

俺が呟いた瞬間、机の引き出しが開いた。

一生開かないと思っていた3段目の引き出しが開いた。

慎重に中身を見てみると、紙があった。

その紙を見てみると遺書のような物だった...

「お兄ちゃんへ、今までありがとうございました。

私は死にます。お兄ちゃんたちを残して死んでしまうのはごめんなさい..この文章をお兄ちゃんが読んでいるということはお兄ちゃんも死にたがっているということはですよね?もし死にたがっているなら死なないでください!死んだ私が言うのは偉そうだと思うけど、どうか生きていてください」と書いていた。

これは..俺の妹の残した物のようだ。

俺はそっと遺書を元の場所に戻して、そして泣いた。

俺は...今度こそ誰かを救う、そう誓った。


現在


でも今も救うこともできていない...リーベというこの少女をから逃げれば、少しはこの戦闘も終わるなはずだ。でも..俺は体を動かせなかった。

「動け!動け!」そう願ってどうにか体を動かす。

「動け」そう呟きながら、俺はすぐに臾香の居る場所に走った。

息が切れる..でも走らなくちゃいけない、早く、早くもっと早く、すぐに逃げないと...

俺は臾香の居る場所へと着いた。

「逃げよう」そう言って、俺は臾香の手を掴んで走った

ただ走った。

「待ってください、落ち着いてください」と臾香は突然言った。

落ち着かないといけない、そんな事はわかっている。

でももう失いたくない...俺は「ごめん..」そう言い、また走った。

暗闇に染まった世界をただ、走った。



20分後


スマホを見て、かなり時間がたっていたことに気がついた。気がつくと20分も走っていたようだ

急に「夕莵さん!有再さんと離れすぎて合流できなくなりましたよ!」と臾香は言った。

「まさか...有再はあの場所の近くに居たの?」と言い、質問した。

「そうですよ!!実は夕莵さんが寝ている間にアドレスを交換していて、それで危ないからすぐに来てという連絡があったんです。」と臾香は言った。

話していると俺のスマホに通知が来た..

その通知は1日くらい前に来た、あの俺が見ただけで苦しんだメッセージだった。

「ラビットと合流したか?こっちは3人ほどはどうにかメンバーは集まったが、そっちははどうだ?」と書いてあった。

このメッセージを送った人の名前は記載されていない

メンバー?ラビット?何のことだ...

でも記憶がある気もする...いや無い!

そう思っておこう..もう苦しみたくはないから...

スマホにまた通知が来た。

「夕莵君、今いる場所から離れないで。」というメッセージが届いた。

「どうして俺のアドレスを知っているんだ?」と俺はメッセージを打ち込み送信した。

少し時間が経つと「それはヒミツ♪」と帰って来た...

これはたぶん有再だな..いや絶対、有再だ。

臾香は俺のスマホの画面見ながら「あっこのアドレスは有再さんですね」と言った。俺は「やっぱり有再か..てかなんで俺のアドレス知ってるんだ..」と言いながら周りを見渡した。

臾香に「さっきから足音が聞こえる..」そう言いながら俺は炎の剣を出した。

さっきからどこからかゆっくりと俺たちに近づく音が聞こえている..それに何か金属のような物を引きずっているような音....何度も音の方向を確認するが時刻は

「誰だ?こんな夜遅くに重そうな物を引きずって...」そう言いながら、俺は剣を音の方向に向ける。

そして俺はつづけて「もう一度聞く!お前は誰だ!」と言い、炎の剣を音の方向に投げた!

炎の剣は炎に包まれている。その炎の光で暗くて見えない場所も見えるはずだ。

暗闇が光に包まれ、前が見えるようになるとそこに居たのはリーベという少女だった....


続く!!



あとがき


どうも作者です!

今回も遅くなりました。すみません..

色々設定を決めたりとか、こんなのいいなーとか創造しながら書いていると遅くなりました。すみません




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