7話 ゴブリン狩り
「今日は実践形式の鍛錬です。」
「ふーん。で、何をするの?」
「ズバリ、ゴブリン狩りです!」
「「ゴブリン?」」
綺麗に声が重なった。
「ゴブリンってあの、ファンタジーの雑魚キャラとして出てくるあの?」
いきなりの異世界ワードで動揺が隠せない。
「『ふぁんたじー』とか『ざこきゃら』の意味はわからないですけど
ええ、あのゴブリンです。
やっぱり普通の鍛錬より、実戦形式の方が力がつきますから。」
「ふむ、つまりトットはゴブリン狩りによって私たちのレベルをもっとあげたい、ということか?」
「そうゆうことです。」
「でっ?どこでゴブリン狩りをするんだ?
「それは・・・」
「それは?」
「ラムダ洞窟で、ゴブリンの魔法石を獲りまくってガッポガッポ稼ぐぞー!」
「へ?」
なんか突然ゴブリン狩りに行くとか言ってたから怪しいと思ったんだ。
「ちなみに、自分で獲った魔法石は自分で換金してくださいね。
山分けではありませんよ!」
「すいません。トットは昔、ギャンブルをやりすぎて家の金をスッて、家から永久追放されるような
いわゆる"ダメ人間"の要素を詰め込んだ人間ですね。借金取りに金を取られないように
体術を磨いたらしいですよ。」
「なにかいいましか?」
「「いやなにも」」
「あっ、別に面倒な鍛練と金稼ぎを合わせたら、テル様たちのレベルも上がるし、金も稼げるし一石二鳥じゃん! なんて思ってませんよ!?」
そう思ってたんだ・・・
トットの性格のギャップにびっくりした俺であった。
★★★★★★
ラムダ洞窟についた。
最初の印象は薄暗い洞穴のような所だった。
多分ダンジョンじゃなかったら来ないような場所だった。
「なんで人がいないんだ?」
「ここは初心者用のダンジョンですよ?こんな大して売れない魔法石を落とすゴブリンしか出ない場所に中級者や上級者がくるわけないじゃないですか」
「それ自分でここで稼ぐぞー!とか言ってて恥ずかしくないの?」
「それはそれです。」
「1回
名前 テル=ハングル
種族 人間
職業 未定
体力 12000
魔力 12000
レベル 6
スキル 剣士
加護 太陽神アマテラスの加護(レベル10)
名前 マーガレット=ハングル
種族 人間
職業 未定
体力 1000
魔力 1000
レベル 10
スキル 剣士 魔法使い など
加護 武神スサノオの加護(レベル1)
「えっ?!テルの
なんで?!私はお姉ちゃんなのに?!」
「そんなこと言ったって仕方ありませんよ?」
「うぅ・・・でも!でも!きぃー!納得できない!」
「まあまあメグ様。落ち着いて。」
鍛錬するとレベルが上がるのか。
俺の
しかもメグ姉の武神スサノオの加護はレベル1だけど、
俺の太陽神アマテラスの加護はレベル10だし。
本当に強くしてくれてありがたい。
このゴブリン狩りでもっと強くなるのか?
これならスキルがなくても世界最強になるんじゃないか?
まっ、油断は大敵だな。
★★★★★★
「えいっ!やったー!私初めてモンスターを倒した!」
「おめでとうございます!メグ様。」
「ふぅ。この調子でがんばっていくぞー!」
「「おおー!」」
「はぁ!てい!そりゃ!あっ!掛け声ですか?おおー!」
トットの手の中には大量のゴブリンの魔法石を持っていた。
どんだけ金欲しんだよ。
「うわぁー!トットすごーい!」
「このくらい金のためなら造作もないことです」
「トットかっこいいー!」
「さて、俺も倒すか。」
サクり
「割と簡単に倒せるんだな」
★★★★★★
30分くらいが経った
俺の
トットは自分一人で深いところまで潜り続ける、と言って行ってしまった。
「さあ、そろそろ帰りましょうか。」
「そうだね」「そうだn」「キャアーーーー!」
俺のセリフだけ言葉が重ねられるようになってるのか?
「なんだ?!」
「行きましょう!」
「はい!」「よし!」
なんでトットが叫ぶような魔物が出てくるんだ?
トットならこの初心者洞窟ぐらいなら敵なしなはずなのに。
「トット、大丈夫か!?」
「だっだっ大丈夫です。テル様。それよりもあれ・・・」
「何あれ?でか!」
「あれはまさか・・・」
「ドラ・・ゴン?」
そこには飢えた獣・・・というか巨大な龍が鎮座していた。
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