第232話 選択授業 ─音楽─

〖 登場人物紹介(小)〗



延方 信敏(のぶかた のぶとし)……神栖かみす 今日子の恋人


波崎 博人(はさき ひろと)………大洗おおあらい 伊予の恋人


石岡 政雄(いしおか まさお)……鉾田ほこた 聖子の幼馴染み 兼 恋人


日立 和彦(ひたち かずひこ)……麻生あそう 秋奈の幼馴染み 兼 恋人




──選択授業 音楽クラス──


【 聖子side 】


A組もC組もにぎやかで羨ましく思っていたけど、選択授業ではクラス関係無く希望者が集まるから久し振りに勇気たちとおしゃべり出来ると思っていたけど………大江戸ファミリーで『 音楽 』を選択授業に選んだのが一人もいないだなんて思わなかったわ !


博子も深雪も選択授業は『 書道 』を選んでしまったし少しつまらなく思ってしまった。

その上、今日は歌の『プチテスト』

歌うのは『 県民の歌 』………

歌うのは小学生以来だから覚えているかなぁ~

主席番号順だから既に秋奈たちは歌い終わりくつろいでいる。


「 鉾田 聖子さん、入りなさい !」


私の番がきた、音楽準備室に入ると音楽教師の努檸美どれみ 青空そら先生が居た。


努檸美どれみ先生がレコードをかけたのを見て曲に併せて歌う準備をした。


♬♪♫♩♫♬♪♩

「 空には~◌◯~♬白い雲~♫野には緑を~♬ 慈しむ~♪この美しい~♬大地に生まれ~♪ 明るく生きる~♬喜びは~♫明日の希望を~♬……………」


「 よろしい、とってもお上手よ ! 今年の音楽クラスは優秀な娘が多くて嬉しいわ 」



「 ……ありがとうございます。 」

挨拶あいさつをしてから音楽準備室を出た。

良かったわ、合格して。


私、秋奈、今日子、伊予は合格したけれど、他の女子生徒は何人か合格を貰えずに 後日 再試験を受けるみたい。


ちなみに男子生徒は、次の授業が試験のようだ。


政雄と和彦は私や秋奈に付き合ってカラオケで良く歌うから大丈夫そうだけど、延方 信敏くん と 波崎 博人くんは自信が無さそうね。

今日子や伊予と相談して皆でカラオケに行って練習するのも良いわね。

もちろん、練習の後は普通に楽しんじゃう予定だけどね。

今日は、『 ノー部活デー 』だから剣道部の練習も無いし、ゆっくり楽しめるわ。



【 政雄side 】


音楽の授業が終わった後、自分たちの教室に戻る途中で聖子に呼び止められた。


聖子

「 政雄、放課後に何時ものメンバーで カラオケに行こうよ ! 」


政雄

「 行くのは良いが、また部活をサボるのか ? いい加減懲りないなあ、お前達聖子、秋奈は ! 由利子先生にお仕置きされても責任持てないぞ 」


聖子

「 ちっ 違うわよ ! 今日は『 ノー部活デー』だから剣道部の練習は無し !

何時もサボっているみたいに言わないでよ !

それに、カラオケに遊びに行くんじゃ無くて、男の子達の『 歌のプチテスト 』の練習の為に誘っているのよ ! 政雄達は大丈夫でしょうけど、信敏くん や 博人くんは普段 歌を歌うなんてしないでしょう。

だから練習して、れておくのよ ! 」


政雄

「 スマン スマン 俺が悪かった !

確かに、信敏や博人は普段 音楽を聴くことはあっても歌うことは無さそうだからな !

カラオケボックスなら、回りの目を気にせずに練習出来るな


聖子

「 練習が終わったら、普通に楽しみましょう !

久し振りに政雄の『 時代劇メドレー 』を聴きたいわ 」


政雄

「 俺より和彦の方が歌が上手いだろう !

マッチの『 スニーカー ブルース 』なんかは採点マシーンで、何時も『95点 』以上を叩き出しているんだから ! 」


聖子

「 …………朴念仁ぼくねんじんだよね、政雄は 」


政雄

「 どうしてそうなる ! まったく聖子は変な娘だよな 」




───二人の様子を見ていた秋奈と和彦は………砂糖を吐いていた……──

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