第226話 平和な一日 ?

【 勇気side 】


今日の晩御飯は、何にしようかなぁ~ なんて考えながら商店街を ジンと一緒に歩いていたら『茂手内もてないお肉屋』で洋子ちゃんが、デブ猫を怒っていた。


「 洋子ちゃん、何かあったの ? 」

僕が聞くと、


「 あっ 勇気さん、 聞いてくださいよぉー !

ウチのコロッケ………このデブ猫なんですけど、最近 コロッケのオヤツ様に買って置いた『 チュ◌ル』を勝手に持ち出して、何処かへ行っているんですよ ! あやしいと思って 後を追けたら『紅い悪魔』と云う『 猫カフェ』の裏口から中に入って行ったんですよ !

彼処あそこの猫ちゃん達、皆 雌猫女の子ばかりなのに妊娠させたら大変じゃないですか ! 何匹も妊娠させたら責任 取れないですよ ! 」


デブ猫を見ると、怒られているのが判るのか項垂うなだれているけど………何処どこかで見た『 猫 』だなぁ~


「 ………あっ その猫、ウチの『 タビ 』に求婚していた猫だよ ! 」

ジンの言葉を聞いて良く見ると、


「 あー ! 本当だ、 もう一匹の猫と一緒に『 ニャア ニャア 』鳴いていた猫だよ。 真理姉が ホウキを持って追い出した『 猫 』に間違いないよ ! 」


「 あのぅ~、 『 タビちゃん』って 勇気さんの処の猫ちゃん なんですか ?」


「 うん、そうだよ ! まだ子猫で、産まれて 六ヶ月くらいだと思うよ 」

僕の言葉に洋子ちゃんは、


「 ごめんなさい ごめんなさい、 ウチのコロッケが迷惑をかけて ごめんなさい ! たぶん、もう一匹の猫は 『あおきや』さんの『 ガンモ 』だと思います。 ウチの商店街では有名なナンパ猫なんです。 良く二匹でツルンでいるんで間違いないと思います 」


洋子ちゃんが謝りだしたので、


「 大丈夫だから、気にしないで良いよ。 そうだ ! 晩御飯のオカズに『コロッケ』と『 メンチカツ』を 八人分くださいな 」


そうしたら、洋子ちゃんが店の中に入って両親に話したのか コロッケとメンチカツの他に『ポテトサラダ』をオマケをしてくれたんだ。


かえって、悪い事しちゃったなぁ~ ………


「 やっぱり、去勢しようかしら『コロッケ 』 」

洋子ちゃんの言葉が判るのか、デブ猫が『 ビクッ 』と震えたように見えた

…………猫が人間の言葉を、そこまで理解している訳ないよね……

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