第216話男女 9人物語 ? ②

【 信太郎side 】


薫くん や アルテさん、シアさん と一緒にボーリング場に来たんだけど、思っていたより大きな施設にビックリした。


「 僕が 手続きをするから、信太郎くん達は 靴とボーリングのボールを選んでいてよ 」


「私も薫くんと一緒に手続きに行くから、シアは信太郎くんと飲み物でも買って来てくれる 」


そう言い残して、薫くんとアルテさんは フロントに行ってしまった。



「 ボールや靴は 後回しにしてジュースを買いに行きましょう、信太郎くん。」

そう言って差し出す手を思わず握ってしまった。


シアさんに引っ張られながら『女の子の手って柔らかいなぁ~ 』と別の事を考えていた。


ジュースを買って戻って来ると『 レーン 』が決まったのか、薫くん と アルテさんがレーン横のベンチに座って談笑をしていた。


談笑していた相手は、同じクラスの荒川沖 達也くん と荒川沖くんの彼女達、博子さん と深雪さんだった。


荒川沖たち と深雪さん達が一緒に居るのは意外だったけど、皆で遊ぶ経験がなかった僕は嬉しく感じていた。

隣のシアさんの機嫌が悪くなったように感じたのは 気のせいだよね。


やがて僕らは、それぞれにボーリングを楽しんでいたんだけど いつの間にか競争するようになり………それぞれのチームでスコアを競う勝負をする事になっていた。


鎌倉信太郎、江ノ島薫、アルテ=バージニア、シア=バージニア


VS


荒川沖達也、慈母観音南、十二橋由香、玉造深雪、牛堀博子



僕達は男が二人の四人で、荒川沖くん達は男が一人の五人


一人少ない荒川沖くんチームだったんだけど………


「 さっき、ゲームセンターの方で友人バカを見付けたから 助っ人に呼んだから大丈夫だ 」


荒川沖くんの言葉を聞いて待っていると、



「 達也ぁー ! デート中を邪魔したんだから、後で俺達にオゴレよ ! 」


現れたのは ジーパン、ジージャンにパンダナ時代遅れのファッションをした男の子と女の子が三人、幼女が一人の変わった組み合わせの同級生達だった。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る