第166話 雪の日の臨時休校 ③


【 楓side 】


さわがしいなぁ~ ? いったい何を騒いでいるのよ ! 」


台所に行くと、知らないお姉さんが 仁くんに抱き着いていた。


「 へっ………誰 ?」


仁くんは、困ったような嬉しいような複雑な顔をしている。


瞳ちゃんは、フリーズして固まっているわね。


アリスは、ワタワタしながらパニックに成っているし


勇気ちゃんにいたっては半泣き状態だわ。


ここは、大江戸ファミリーの頭脳ずのうと言われた楓ちゃんの出番ね !


「 いったい 貴女 あなたは、だ………


「 何故、貴様が居る ! 世田谷せたがや 真理愛まりあ

貴様は、高等部に来た転校生だろう 」


由利子先生………両手に『ビール』を抱えていなければ、カッコよかったのになぁ~。


「 これは これは 潮来いたこ 由利子先生まで同棲どうせいしているなんて、しばらく見ない間に成長したねぇ~ 仁ちゃん 」


そうして、仁くんに『キス』をしようと顔を近づけて…………


ゴッーチーン 💥 由利子先生の拳骨げんこつがお姉さんの頭に落ちた !


「 痛いニヤァ 痛いニヤァ 暴力反対なんだニヤァ

人の恋路を邪魔するやつは馬に蹴られるんだニヤァ ! 」


「 やかましいわぁー ! 私の前で イチャイチャするな !

私の前で不純異性交遊は認めないからな ! 」



流石、由利子先生。 今だけ尊敬します !


「 まあ まあ 皆、落ち着いて 。 そこの世田谷も 朝御飯は、まだなんだろう。 ジン君、悪いが彼女世田谷の分も朝食を用意して貰って良いだろうか ? 」


ハルト先生、………やっぱり一番たよりになる大人だね。


「 良いですよ。 ほら、真理姉も離れて朝食の用意を手伝ってよ 」


「 仕方ないニヤァ~ ここは、仁ちゃんの『顔』をたてるニヤァ 」

そう言って、離れた お姉さんの顔は小悪魔みたいに笑っていた。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る