第152話 新学期(三学期) ⑩


【令子side 】


学園が終わって、お絹ちゃんと、スーパー『ドウミヤ 』に来て買い物をしている。


お絹ちゃんが『 プ◌チンプリン 』を手に取りカゴに入れた。


令子

「 お絹ちゃん、 こっちの『 高級・焼きプリン 』の方が良くない ? 」


私が『高級・焼きプリン 』を指差すと


「 令子さん。 蛍ちゃんは、こっちの『 プッチ□プリン 』が好きなんですよ。 お皿に『 プッチン 』して缶詰めの『チェリー』や『 ミカン 』を一緒に付け合わせしてあげると喜びますよ。

何時いつももの『 バニラアイス』は風邪を引いているから、今回は入れないけど 結構 豪華になりますよ 」



『 プッチンプ♡ン 』なんて、子供の頃以来だわ。


令子

「 ねえ、 お絹ちゃん。 私にも蛍ちゃんと同じ『 プッチンプリ☆ 』のデザートを造って貰っても良いかなぁ~………バニラアイス付きのヤツをお願いね」


「 フフフフッ、 蛍ちゃん や 忠夫さん には内緒ですよ 」


令子

「 お絹ちゃん、ありがとう。 だから大好きよ ! 」


私達は、仲良く買い物をした。

アイツ忠夫、大人しくしているかしら ?

妹想いのアイツがナンパに出かけるなんて思わないけど、一抹いちまつの不安があるのは仕方無いわよね。





【 忠夫side 】


蛍の熱は、すっかり下がり お絹ちゃんが 用意してくれていた『おかゆ』を食べた蛍は、安心して スー スー 寝ている。


俺も、蛍が眠るのを確認した後、お絹ちゃんが用意してくれた昼ご飯を食べたばかりだ。


メシは旨かったし お絹ちゃんは、良い嫁さんになるな !

なんで、俺の彼女に成っているかは 謎だな ?

まあ、 女の子達の考えなんて、男の俺に理解出来るとは思えないしな。


さて、 お絹ちゃん や 令子さんが 学園から帰って来るまで時間があるし

秘蔵のDVDでも、ポータブルプレイヤーにイヤホンをして、観賞するか。


参考書をくり貫いて隠していた秘蔵のDVDを取り出したところ…………



「 へぇ~ 、 そんなところに隠していたんですかぁ~ 」


「 だんだん、巧妙こうみょうに成ってくるわね

アンタは、本当に懲りないわね ! 」



いつの間にか、二人の『 修羅しゅら』が立っていた。


忠夫

「 ちゃっ ちゃうんやぁー ! これは、………これは、親父のコレクションなんじゃぁー だから、 だから、俺は『 無実 』なんやぁー ! 」



「「 ………………………………|」


令子

「 とりあえず、コレは没収ね 」


「 後で、おばさまに渡しておきますね。 忠夫さん( ニコッ )」



親父、スマン………俺の為に犠牲に成ってくれ !



しばらくしてから、忠夫の両親が喧嘩になったかは 誰も知らない。

只、忠夫達の父親が ボロボロに成った姿を見た、蛍が


「 お父ちゃま、 浮気は駄目なんだよ 」


と、言われ へこんでいる様子を忠夫や お絹ちゃん、令子さんは見ていたのだった。

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