第67話 それぞれの『夏』 ③


【 伊予side 】


 不味まずいよ 不味いよ 本当に不味いよ !

 夏休みの宿題が、ほとんど手をつけていない。


 由利子先生の妨害で勇気には頼めない。

 聖子や秋奈や今日子 も同じような者だよね。

 私は考える。

 このは伊達じゃないわ


 そうだ !

 私には博人という彼氏がいるわ

 さっそくメールをしてから宿題を持って彼の家に向かった。



【今日子side 】


 今、私達は宿題をしている……と言っても

 私が信敏の宿題を写しているのだけど……


「今日子さん、本当に手伝わなくていいの?」

 信敏が心配そうに聞いてくる……優しいなぁ


「大丈夫だよ !流石に、そこまで甘えられないよ

 私、甘やかされると何処までも甘えるからね」


 彼は、麦茶とお菓子を側に置いて

「 でも、少し休憩しようか

 宿題を始めてから時間も経っているし集中力が切れる頃でしょう」


「ありがとう。 お言葉に甘えさせてもらうね」


 私達は、ティータイムを楽しんだ。

 これで宿題が無かったら、お家デートで

 もっと楽しかったのに 誰だ ! ギリギリまで宿題をしなかったのは……私だ(テヘッ)



【聖子side 】


「「…………と、いうわけで宿題をうつさせて ! 」」


「「 だと、思ったよ !

 小学生から変わらないなぁ、お前達は!」」


 持つべきものは優しい幼馴染み 兼 彼氏よね

 呆れた目をしている政雄と和彦。


 私と秋奈は夏休みの宿題を写し始めた。

 私達が悪いんじゃなくて、いっぱい宿題を出す学園が悪いんだよ~ !


 私達が一生懸命に宿題をしているのに写しているのに奴らは漫画を読み始めた。


「 ちょっとぉー !

 彼女が頑張っているんだから少しは手伝ってよぉー ! 」


「そうだ そうだ !

 可愛い彼女が困っているんだから手伝ってよぉー !」

 秋奈が私に同調する。


「そうか そうか せっかく宿題を写させてやっているのに、そう言う事を言うのかぁ~!

 どうする 和彦 ? 」


「 ど・う・し・よ・う・か・なぁ~

 どうしたら良いと思う、聖子 秋奈 ?」


「「 大人しく写させて貰うので許して下さい」」


 私達は仕方なく宿題をかたずけていった。

 かたわらで 漫画を読む彼氏達を眺めながら、来年こそは 宿題を早めに終わらせようと誓った。

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